いこ〜る さんの感想・評価

4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

令和作画合戦

原作からして漫画界からアニメ界への挑戦状！みたいなシーンが多かったので、これのアニメ化ってどこまでやらなきゃならないんだろう？大変だなと思っていた。

いざそのアニメを見たら予想をはるかに超えて大変だった！本職のアニメーターが漫画家に人の動きで負けるわけにはいかない！とばかりのハイカロリー作画の嵐。特に後夜祭のダンスシーンを最終回に当てるこれ以上はない挑戦的なシリーズ構成。
内容的には色々言いたいことはあるけど、作画力で口を塞がれた感じ。

滅茶苦茶凄い！参りました！

さてさてその色々言いたいことだけれど、コンプライアンス的にはやっぱり難しい作品だと思う。
なぜならついさっきまで小学生だったJCのあんな姿やこんな姿が（原作では）頻出するからだ。アニメの制作スタッフに女性を多く配したらしいが、おそらくその対策の意味もあったのではないだろうか？
「この絵はだめでしょう」と合否を現場レベルでやりながら作ったんじゃないかな？と想像するのだ。と言うか男メインで作ったらアウトだったろう。

原作で感じるフェチの行き過ぎによる気持ち悪さはほぼ感じなかったから（あくまでほぼです、ちょっと気持ち悪いところ残ってます）、もしそうなら、それはうまくいったんじゃなかろうか。


一方作画に比べお話はだいぶ弱かった。
それはたぶん明日ちゃんが強すぎてその割に内面が全く見えなかったからだと思う。

いや内面描写っぽいことはされてるんだけど、作品都合でモノローグを入れられてるだけに見えるんだよね。強さと同じくらいの弱さが描かれないと共感って出来ないと思うのだが、私が共感できたのは訛りの強い峠口さんと、鬱屈ギター少女の蛇森さんくらい（その蛇森さんも原作よりエピソードがマイルドになってしまって残念）。
まあこれは原作自体の短所だから仕方ないのだけど…

原作も文化祭目指して物語が強くなっていくので、もし2期があるなら作画に負けない物語を見られるのではと思う。
そう、色々文句を言っているけど是非続きを見たい作品なのだ！

東京編と文化祭編、待ってますよ。