タック二階堂 さんの感想・評価
3.4
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
敏腕スパイが即席家族を作ってミッション遂行に挑むギャグアニメ。
詳細は公式サイトでも見てください。
集英社『少年ジャンプ+』に隔週連載中の遠藤達哉さんによるコミックのアニメ化作品です。制作は、これがなんとWIT STUDIOとCloverWorksの共同制作で、分割2クール全25話というから、力の入れ具合がハンパないですね。
東西冷戦状態の世界観で、西国の凄腕スパイである黄昏が東国の政治家と接触するために、本部から与えられたミッションが「1週間以内に結婚して子供をこさえろ」というものでした。
いやいや、無理ゲーでしょ、そんなの。
そこで黄昏は、アーニャという少女とヨルという女性とともに、仮初めの一家を形成することに。しかし、アーニャは人の心が読める超能力者、ヨルは殺し屋だったのです。
3人は、お互いの素性を隠しながら即席家族として生活をスタートさせるというお話ですね。この作品は、配信アプリ『少年ジャンプ+』史上最大のヒット作で、閲覧数やコメント数、発行部数の最高記録を叩き出した大物です。
しかもオープニング主題歌はOfficial髭男dism、エンディング主題歌は星野源さんが担当というから、その力の入れようはハンパないですね。
作画に不安もないし、ストーリーも面白さが担保されています。使用楽曲もいい。「パリピ孔明」の対抗馬として覇権を争うのは、この作品以外ないでしょうね。
で、
=====初回視聴後、所感です。
{netabare}
今期の横綱作品が、非の打ち所のない初回を見せてきました。
うん。作画もアクションも声優の演技も、先がどんどん気になるシナリオも、オールグリーン! 純粋に面白かったと言える出来だったんじゃないでしょうか。
これなら安心して継続視聴できそうですね。
{/netabare}
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
いやまあ、面白いんですよ。面白いんだけど、なんというか今のところ、そこまで話に深みがないのかなと。
ヨルが嫁になる経緯が、そんな動機?って感じてしまったり、スパイの任務が宝石の強奪?って思ってしまったり…
まあ、スパイコメディというカテゴリーなら、これはこれで十分面白いとは思いますけどね。今んところ今期では「パリピ孔明」に次いで「サマータイムレンダ」と2位争いというポジションなんだろうという感じです。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
うーん…
いや、じゅうぶん面白いんですけど、なんというか…
スパイ、殺し屋、エスパーの仮初め家族という設定のわりには、アーニャの入学試験のための準備しかしていないというかね。
で、やったことがヨルの服を作りに行ったのと、ひったくり犯を捕まえたということ。いや、えっと、話に奥行きが少し足りない気が…
もちろん、ここまでが助走で、アーニャが入学するミッションが始まってからが本番なのかもしれないですが、ちょっとモタついている印象です。
空前の大人気作品だけに、あしざまに言うのは憚られるんですが(逆張りとか言われそう)、手放しに「わー、すっげー面白いヽ(=´▽`=)ノ」とまでは達していないのかなという感じです。
いまのところ「サマータイムレンダ」に抜かれて3位といったポジションが妥当でしょうね。
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
{netabare}
いよいよアーニャの受験面接本番。
すでに校門から中に踏み入れた時点から、試験官の監視の目が光ります。中でも第三寮長のヘンリーは厳しい。イーデン校に相応しいエレガンスな家庭環境でなければという。
このあたりまでは、まだ悪くなかった。
この寮長の馬鹿みたいなオーバーリアクションに???
試してみるかと、小太りの少年がドブにハマって、さあ大変。助ければスーツが汚れる。エレガンスに欠ける。その解決法は…
替えのスーツに着替えましたよと。
はあ?
次は、なんと牛や豚などの家畜が暴れ出しましたよー!
え、ええ…?
ヨルが秘孔を突いて、家畜たちはドン引き。おとなしく「みんな、おうち帰った」
えっと…
これはギャグなんです…よね?
にしては、笑えないねえ…
Bパートは圧迫面接。第二寮長で、前学長の息子であるスワン。つい逆上して追い出されたスパイ一家。だけど、イーデン校の品位を落としたのはどっちだ、とヘンリーがスワンにグーパンチ!!!
なんだそれ…
さてさて任務の成否はいかに。
じゃねえんだわ…
マジか。こんな話なんですか、これ。
ちょっと、さすがにひどいなあ…
覇権候補から一転、切るか残すかのレベルまで急降下です。所詮はジャンプ作品なのかなあ…
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}
ちょっと、この作品の見方を誤っていた感がありますね。
ハードボイルドなスパイ物に、ちょっとしたコメディの軽快さが加わった作品かと思っていたんだけど、そういうものではないんですね。
上記のような見方をしていると、今回の話なんて「いったい、何を見せられているんだ?」って思ってしまいますもん。アーニャの合格祝いに、遊園地でスパイごっこを大掛かりにやるって話だもんね。
なんでしょう。
職場とかで、常に冗談を言っていて、真面目なことを言ってても信じられない上司みたいな感じ?
面白い、面白くないじゃなく、すべてにおいて斜に構えてスカしてくるといったストーリーなのかなと。
まあ、確かにこういう作品はこれまで類似するものが思い当たらないという意味では新機軸かも。あえて、強いて挙げるなら「女子高生の無駄づかい」を観たときの印象に近いかも。あの作品ほどのギャグセンはないけれども。
{/netabare}
=====第6話視聴後、追記です。
{netabare}
おお、また新たなるEDアニメ。よく動いて、さすがWIT STUDIO×CloverWorks。素晴らしいですね。
ただ、内容は非常にお子様向けというか…
ま、ある意味ではとてもわかりやすいです。入学しました。ターゲットの次男坊と同じクラスに(仕組んで)なりました。仲良くなって家に遊びに行けるようになれば、ミッション遂行…
えっと、ターゲットと接触して、どうするんでしたっけ?
でも、アーニャはスットコドッコイだから、仲良くなるどころかぶん殴っちゃいました、みたいな。でも、どこかのお嬢が友達になってくれそうですよと。なんか「メイドラゴン」の才川みたいだね。
うーん、どうなんでしょうね。
原作がジャンプ+だけあって、小学校高学年から中学生ぐらいまでをターゲットにしているのかなという感じ。面白くないとまでは言いませんが、毎週楽しみに待っているというレベルではないかな。
{/netabare}
=====第7話視聴後、追記です。
{netabare}
いやー、いくらギャグアニメとはいえ、内容が薄すぎやしませんかね…
アーニャがターゲットの次男に謝罪しなきゃ、で1話のほとんどを使います。心配で黄昏くんが学園に潜入します。次男坊はアーニャに惚れちゃったけど、黄昏くんは作戦が失敗に終わったと判断して、アーニャに勉強させます。
それだけ。
うーん、どうなんだろうこれ。
ていうか、ミッションの成否のカギはアーニャに全振りって、そんな最近に孤児院から拾ってきたばかりの子なんですけども…
あまりにも作戦がザル。優秀なスパイなんですよね、黄昏くんは。
じゃあギャグが面白いかって、そうでもないしね。
ちょっと今回は酷かったねえ。アーニャが可愛ければ、それでいいだろというのも、ずいぶんと乱暴な話ですし。
{/netabare}
=====第8話視聴後、追記です。
{netabare}
まあ、ギャグというのは人それぞれのツボがあるので、単純にギャグが面白くないと切って捨てるのは違うかなとは思います。霜降り明星がクッソ面白くねえと思っている僕ですが、それでも「これが面白いと思う人もいるんだろうなあ」くらいには理解しています。
ただ、シリアスとコメディの線引きがどっちつかずというのは、これはやっぱり高くは評価できないですよ。
秘密警察のヨル弟・ユーリ。優男な風貌に似つかわしくない荒々しい取り調べ。でも、姉の前ではデレデレ…
1年間、結婚の報告を姉からされていないということで、お祝いを兼ねてフォージャー家を訪問します。でまあ、すったもんだあって、2人に愛し合っている証明としてキスをしろと言うところで次回への引き。
うーーーーーん…
オブラートに包まずに言えば、こんな内容、WIT STUDIO×CloverWorksでジャンプ+連載作品で、OPにヒゲダン、EDに星野源という前評判が激高で大物感半端ねえ作品じゃなくて、たとえばオクルトノボルあたりの制作だったら評価していますかね。
ギャグアニメなら「こち亀」ぐらい突き抜けてほしいです。シリアスなスパイアニメだったら「プリンセス・プリンシパル」のほうが、よっぽどカッコいい。
今年の日本ダービーで言えば、ダノンベルーガぐらいの今期1番人気というところでしょうか。
{/netabare}
=====第9話視聴後、追記です。
{netabare}
ユーリが2人に愛し合っている証拠としてキスを求めるところから。
でまあ、いざ本当にしようとなったらユーリが「大好きなお姉ちゃんがキスするところを見たくない!」でチャンチャン。
どこが面白いの、これ?
で、最後は偽装家族だけどいい雰囲気よね、で、ちょっとほっこりさせて終了ですよ。
今回もつまらなかったねぇ。
黄昏くんが、ヨルとユーリがつながっていて秘密警察の策略じゃないかと疑い、秘密警察の上司に変装して事情聴取。これがまた、本当に面白くない。コメディなのに笑えない。
話題作だから観ていますが、こんな感じで2クール? 分割みたいですが、ちょっと耐えられないかもしれないですね…
{/netabare}
=====第10話視聴後、追記です。
{netabare}
誰もが「HUNTER×HUNTER」を知ってると思うのは間違いです。
H×Hのファンなら、面白いパロディ回だったのでしょうね。
ま、岡田斗司夫氏が「パリピ孔明」が中身を求めたら、つまらなくなったと仰っているのを地で行く「まったく中身のないエンタメ」の典型的な回でした。
ここまでエンタメに極振りして、中身をまったく入れないストーリーは逆に清々しい。その点は評価します。
ただ面白いかと言われると…
WIT×CLoverWorksに、今回は背景美術にMAPPAまで入れるというアニメーションの暴力。そんな最高峰のアニメーション技術で、こんなバカらしいことをやるんだ俺たちは。という感じでしょうか。
今回も安定して面白くなかったです。
{/netabare}
=====第11話視聴後、追記です。
{netabare}
前回が悪ふざけ全開の回だったのに対し、今回は随所にシリアスモード。
ということは、こちらもきちんと向き合わなければいけませんね。
えっと、黄昏くんは普段は素顔出し出しなのに、エージェントの女性に定期報告する地下鉄内で、なんでわざわざ爺さんの変装をするんです? この作品はスパイ物なんだよってところを見せたかったかな?
アーニャのテレパシーという超能力。えっと、そんなに離れているリハビリ用のプールで溺れているモブ少年の叫びが、なぜ聞こえる? ていうか、それが頭に入ってくるなら、そのへんの人々の心の声が入り込みすぎんだろうが。こういうのを、ご都合展開という。
とまあ、真面目に描けばツッコミどころ満載のガッバガバ。悪ふざけは面白くないという、なぜこれが覇権と言われているのか謎で仕方がないです。アーニャが可愛ければ、どんなつまらないアニメでもいいですよという方にはおすすめでしょうかね。
なお、次回で分割2クールの1クール目最終回。ですが、11話のラストで話の引きにした、なんらかの能力を持っている犬が出てくるのは、おそらく秋アニメになるという感じのようです。
なら中途半端に思わせぶりで出すなよ…
今回も安定して面白くありませんでした。
{/netabare}
=====第12話視聴後、感想です。
{netabare}
えっと…
なんですかこれ?
これが1クール目の締めの話ですか?
今さらの登場人物紹介を長々とやりました。
普通の家族っぽく偽装するために、水族館に行きました。
なんだかよくわからねえミッションも水族館が舞台で、ペンギンが飲み込んだテープだかなんだかを奪うというものでした。
無事確保し、普通の良い家族も演出できました。
おうちに帰ったら、アーニャの可愛さ全開でスパイごっこで遊びました。
以上。
制作がWIT STUDIO×CloverWorks。少年ジャンプ+連載中で、コミックスはシリーズ累計2,000万部以上を売り上げ、鳴り物入りでアニメ化。OP主題歌にOfficial髭男dism、ED主題歌に星野源を起用。ジャンプ系では「鬼滅の刃」「呪術廻戦」に続くヒット作品になることを期待。
こんな前フリで期待値爆上がりで観始めましたが、2話で「ん?」となり、4話のアーニャ受験回で暴れ牛などが出てきた時点で「あれれ?」となり、5話のアーニャ合格祝いの遊園地でスパイごっこ回で「これは面白くないのでは?」となり、10話のオマージュネタ満載のドッジボール回で「面白くない」と確信に変わりました。
面白くないです。
そんな面白くなさの集大成が、この1クール最終話だったと思います。
原作未読なので、よくわかりませんが、仮に原作が面白くないとして、面白くない原作のアニメ化をバズらせるにはどうすればいいか?
・話題性のある評価の高い制作会社に依頼(コラボすれば、さらに話題UP)
・OPEDに大物人気アーティストを起用
・わかりやすい記号的な萌えキャラを軸にする
はい、これ全部やっています。バズれば、あとは勝手に話題になってくれますね。このように“作られた”覇権アニメじゃないかと思います。
後半クールは、おそらく観ないと思います。
{/netabare}