テナ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
only one
新学期が待ち遠しくなる作品ですね。
中学に入学する明日ちゃんは第1話で楽しそうに登校します。
中学入学のワクワク感や今までは違う通学路にもワクワクする。
走ったり、歩いたり、川を飛び越えたり、見る物の全てが新鮮に映る景色。
そんなワクワクが凄く表現されていました。
私も中学に入学したてはいつもと違う道をワクワクしながら通いました。
毎日、道を変えて時には遠回りを時には近道を、時には神社などに寄り道してみたり、そんな記憶を思い出しました。
そんなワクワクを思い出す作品であり、入学前の子がみたらワクワクして通学出来そうな、希望や期待を感じるさせてくれる作品でしたし、色も絵も凄く綺麗でしたね。
ストーリーとしては、田舎の小学校で全校生徒は彼女1人で友達の居なかった明日ちゃん。
そんな彼女は中学生になる事で出会う友達や新たな学校生活を楽しみにしている女の子。
何よりも楽しみにしていたのは母も卒業した中学に母の仕立てたセーラー服で学校へ通う事!だったのですが…………が…………が……
ほぇ?制服がブレザーに変わってた!
理事長は明日ちゃんがセーラー服を楽しみにし過ぎていて、事実を言いそびれたって話してたけど……それは学校としてどうなんだろ?
だから、特別に明日ちゃんはセーラー服でもOKになったけど明日ちゃん1人がセーラー服……
これじゃ……1人浮いちゃうよ(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)
もし自分の制服が皆と違ったら……私なら……
変に目をつけられないか心配になる
変に目立ってしまう
もしかしたら友達が出来ないかも
虐められたり、からかわれたりするかも……
等など心配になります。
初めての場所で初めての人達……
会った事がないから、何も知らないから、それが不安になるし怖くもなる。
明日ちゃんも同じ考えで心配してしまう。
でも、明日ちゃんの発想には感心させられました。
逆に目立つから話題にもなりやすく友達も出来るかもしれない。
前向きで素敵な考え方です。
多分、私が中学生ならこんな考え方は出来なかったです。
明日ちゃんはお母さんが大好きです。
そんな大好きお母さんが作ってくれたセーラー服。
私は最近思うんです。
手作りしてくれた人の気持ちを。
例えば、家族や恋人や友達が頑張って手作りしてくれた物。
それは、どんな物であれ、その人が相手の為を思い自分の時間を割いてまで作ってくれた物です。
受け取った側からすれば、例えそれがどんな物で必要なくても、その人が渡す相手の事を考えて想いながら作ってくれた物なんです。
それだって、簡単に出来る事ではありません。
どんな物だって、手間と時間が掛かっています。
中には、大変だったとか面倒だったとブツブツ言いながらも作る人もいます。
それはそうですが、本当に大変だったり面倒なら、作ってくれません。
大変だし面倒だけど、それ以上に相手の事を考えて思ってくれてるから作ってくれるのです。
では、明日ちゃんのお母さんならどうか?
夜なべしてまでして作ってくれました。
忙しい家事の間に2人の娘を育てながら休憩の時間や睡眠時間まで割いて作ってくれたセーラー服。
明日ちゃんが学校にセーラー服を着ていく姿を見たくて。
明日ちゃんに楽しい学校生活をおくって貰いたくて。
明日ちゃんに喜んで貰いたくて。
沢山の気持ちがあったと思う。
でも、別にもしも明日ちゃんがセーラー服を嫌だと言ってもお母さんは笑ってくれたと思う。
ブレザーを買ってくれたと思う。
だって、お母さんだもん。
セーラー服を来てくれたら嬉しいけど、本当に1番嬉しいのは明日ちゃんが楽しく学校へ通い友達を沢山作って楽しい日々をおくってくれる事じゃん?
それが出来ない理由がセーラー服にあるのなら……それはお母さんの望みじゃないからです。
でも、明日ちゃんは解ってる。
妹の「お母さんの作ってくれたセーラー服嫌なの?」の質問に対し「そんな事ないよ」と否定しています。
それはお母さんが、どんな気持ちで、どれだけ頑張ってくれたかを知っているからです。
だから、早く強く否定したのです。
そうして始まる。
彼女のセーラー服と共に歩む中学生活3年間。
明日ちゃんの友達は皆いい子じゃんw
明日ちゃんはセーラー服の件で色々悩んでたけど……うん。心配なかったねw
でも、そうだよね。
どんな人達がいるか解らないから心配にはなるwww
全体的に暗い話はなく明るくて楽しい作品です。
少し真面目な日常系でしょうか。
個人的に好きな話しは体育祭の話
体育祭の練習で小学校の体育館を借りたいと当時担任だったマコ先生に相談する。
明日ちゃんは小学生の6年間田舎の学校だから友達が居なかった。
そんな1人の明日ちゃんを6年間見守ってきた、
担任のマコ先生は、そんな彼女の姿を見ていたから、友達と一緒に体育館を使いたいと言う申し出が嬉しかった。
電話越しで、先生は泣いて喜んでたけど、明日ちゃんが本当に大切にされてきたのが解るシーンです。
妹の、かおちゃんも練習に参加したいと言うけど明日ちゃんは最初は断る。
でも、かおちゃんの「体育館でいつも1人だからつまらない」って言葉で彼女の言葉の意味を察する。
体育館に全校生徒1人。
体育館は無音で聞こえてくるのは風の音と鳥の囀りくらい。
歩けば響くのは、自分の足音とボールが跳ねる音のみ…たった1人の体育館は楽しくはないでしょう……広い空間に、たった1人。
それは寂しいですよね。
明日ちゃんは思い出したのです。
その寂しさを知っている事を。
明日ちゃんは気がついたのです。
妹が今寂しい思いをしている事を。
だから、一緒に体育館に行くことを許可する。
普段寂しい思いをしているからこそ、楽しい時間を共有させてあげたくなったのでしょうね。
そうして、先生が体育館を見に行くと、そこには先生がずっと見たかった景色が広がっていた。
それは明日ちゃんの沢山のクラスメイトだった。
先生は1人で毎日過ごす明日ちゃんを見てきた。
でも、今は沢山の友達に囲まれて過ごしているそれが本当に嬉しかったのでしょうね。
最終回は結構魅入ってしまいました。
だから、私が素直に感じた事を。
明日ちゃんは最初は1人違う制服で期待が半分……不安が半分、それは違う制服だけど馴染めるかな?って不安があった。
でも、彼女が友達と過ごした入学〜今日までの時間の内にいつの間にか今は輪の中心にいて、皆の人気者になったんだなぁ〜って思いました。
さて、今作は個人的に今期アニメでは1番色が綺麗に表現されている作品かと思います。
内容も中々良かったし、明日ちゃんを初め友達や家族や先生の優しさが伝わる作品だと思いました。