九会 さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
前半はバトルロイヤル、後半はツダケン劇場。DEATH NOTEの壁は厚いか
原作は大場つぐみ×小畑健の「DEATH NOTE」タッグ。
天使が人生に絶望した人々を次の神になる神候補とし、目にも止まらぬ速さで飛行出来る翼とそれぞれ射られた人が自分に好意を持つようになる赤の矢と死んでしまう白の矢の中から何点かを渡して神候補同士で競い合わせて神を選ぶお話。
話の設定からわかるように序盤はバトルロイヤルモノの様な雰囲気で如何にもモブっぽい顔をした神候補が死んだり、ロリにも容赦はしないぞとロリが死んだりします。ロリ可哀想
1クール目の話は悪役としては如何にもな選民主義の外道キャラとの戦いがメインになって来ますが、対照的に2クール目は世界的権威である米田博士というキャラクターとの対話が中心になってきます。
米田博士は主人公達とは異なる思想を持つ人物であり、それを貫く為に主人公達と敵対します。彼はノーベル文学賞持ちという設定通り小難しい話をする人で作者のメアリー・スーではないかというぐらい自説を披露します。ですが、米田博士を演じられている津田健次郎さんの好演もあってその話に説得力があるように聞こえてきます。それに加えて、主人公が少し鼻につくくらいの良い子キャラで且つ、感情論を話すので、作中のモブ達のように主人公よりも米田博士の方が正しいのでは無いかと錯覚してしまいそうになります。正直作者が米田博士に筆が乗り過ぎてしまっていた為に主人公の熱量が足りず、セリフを言わされてるような感じでキャラとして弱くなってしまっているように感じてしまいました。
作画に関してはところどころ作画崩れているというかヒロインが可愛くないなと思う時がありましたが、これは原作の作画が最高峰ということもあってキャラデザとして落とし込むのに四苦八苦しているように感じたので仕方ないのかなという印象です。天使のキャラデザなどは良かったと思います。
総評としてはバトルロイヤルの頭脳戦を見ようと思ったらセミナーに連れてこられたような感じ。総じて思想が強く、カロリーを使う作品だと思います。