ソース さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:----
完璧な昇華
名作。
まずキャラデザが凄く良くなっている。ウテナにはカッコ良さが増し、アンシーには可愛さが増している。
決闘シーンもより洗礼されたものになり、アンシーとウテナ2人の薔薇に囲まれたダンスシーンは美しいの一言。絵の構図、世界観にシャフトさんを感じた。幾原監督の作品はシャフトの作風に影響を与えたのでは?と言われる所以を実感した気がした。
キャラ設定に若干の変更はあるものの、物語の流れはよくよく考えるとTVアニメと相違はない。今作も {netabare}少女を革命し、外の世界を目指すのである。{/netabare}
しかし、終盤の展開はTVアニメとは大きく違いウテナがまさかの {netabare}車に変身しアンシーと共に外の世界へ。{/netabare} これは衝撃的すぎた。物語ラストのキスシーンもこれまた美しい。 TVアニメ終盤の補完的な役割も果たしてる気がする。
今作は約90分の作品に濃縮された為、上記のような幾原監督の演出をふんだんに味わうことが出来る。決してTVアニメの焼き増しではない、洗礼されたものに仕上がっていると思う。尖ってるね〜
TVアニメを見ていた方が物語を咀嚼しやすくなると思うが、見てなくても今作の衝撃はある程度味わえるのではないかとも思う。
ピンドラ以降の幾原監督作品は少し破壊力に欠ける、幾原さんも枯れ始めてきたという感想をときどき見る。(個人的にさらざんまい好きですが)
しかし、やっぱり今作のような尖った濃密な作品を作れる人なので、総集編だと聞いているが今度公開されるピンドラの劇場版も今作のようなTVアニメから昇華されたものにしてくれないかな〜と淡い期待を抱いたりしている。