ハウトゥーバトル さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
忘れ去られた曲たち
この話は少女が落ちてきた話
原作(というか原案というか)は音ゲーのDEEMOですね
残念ながら私に音ゲーのセンスはないため、音ゲーの類をやったことがなく、DEEMOもどういう形式の音ゲーなのか知りません。
DEEMOの曲もANIMAしか知りませんし。
ですので、正直何も期待してませんでした。だって音ゲー原作、って内容うっすそうな感じしません?
というわけで全く期待していませんでした
結論から言うと2022年冬のアニメ映画の中で一番おもしろかったです。
調べたところ原作である音ゲーにもストーリーがあるらしく、それを映画化したやつであり、新しく物語を作ったわけではないそう。
色々「どゆこと?」みたいな箇所はあったり、対象年齢が低め、いわゆる子供向けアニメみたいな展開だったり、と全くの批判なしに本作を評価するわけではありません。
しかし、本作の面白さはその純粋さだと思います。
番狂わせとか意外性を狙った作品ではなく、純粋に面白さを追求したかのような作品であり、非常に好印象です
追求した面白味が個人的に割と好きな展開ですので、とても満足した作品です
主人公をなんちゃって声優ではなく、竹達彩奈さんにしたのも個人的に評価が高いですね
{netabare}「親方!空から記憶喪失の女の子(アリス)が!」ミライ、匂い袋、くるみ割り人形と共に暮らすDEEMOの演奏に心奪われる。良い感じに演奏すれば木が育ちワンチャン帰れるかもしれないらしいので演奏し、いい感じまで育つ。仮面の少女(セリア)が現れ木をへし折る。一方時は変わり、高校生になったアリスは無口キャラになっており、サニア(性別判定不可)とロザリア(女)と仲良くなり、昔聞いた曲を思い出そうとする。時は戻って、セリアはピアノがひけなかったが、ある時なんかピアノがひけたのでアリスと協力して帰ろうとする。一方高校生のアリスは桜をみてあの曲を思い出す。そして先生から「アリスはピアニストの兄(ハンス)がいて、出張が多かったためミライ、匂い袋、くるみ割り人形を買ってもらったものの、交通事故でハンスは死んでしまった」ということを告げられる。全てを忘れていたことを思い出したアリスは友達の後押しもあり、ピアニストとして活動し始める。
という話。
正直かなり好き。ここでハンス兄さんが生きてたら私は本作を好きになれなかったでしょう。
ひとつ言うなら「トラック何処から来た?」て感じですが、まぁ叙景描写ということにしてしまえばすべて解決!
ANIMAありましたね。まさか破壊の曲だとは思いませんでしたが。
Marigoldがなかったのが残念ですが。
{/netabare}
総監督は藤咲淳一さん
脚本は藤咲淳一さんと藤沢文翁さん。
キャラデザはめばちさん。
アニメ制作はSIGNAL.MDさんとProduction I.Gさん。ネト嫁のところとハイキューの所ですね
作画は良く、モーションキャプチャー方式と打ち込みを上手く併用した3DCGがメインでしたが、背景もこだわっており、素晴らしかったです
音楽も良く、主題歌の梶浦由記さんが作曲したHinanoさんの「nocturne」もさることながら、劇中歌であるDEEMOの曲もとても良かったです。
本当に忘れたくないことってなんだろう
ということで締めます