エイ8 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ようやく本作品の続編が発表されたが……
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』(げきじょうばん まほうしょうじょまどかマギカ)は、日本のアニメーション映画。テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の劇場版3部作である。
完全新作の『[新編] 叛逆の物語』は2013年10月26日に公開された(wikipedia)
本作品は一期或いは総集編的映画の続編という位置づけになると思うのですが、その時のオチの影響もあって半分はif世界というか別の世界線での話みたいになってました。相変わらずコラージュ技法を駆使した演出により彩られた魔女シーンに関しては掛け値なしにアニメ史上でも最高峰だと思いましたし、過去の魔女が現れて相対するというのも中々熱く燃える展開ではありました。ほむらのヤンデレ闇落ちに関しても良かったと思います。ただ、同時にあのオチは続編ありきだと思うんですよね。結果的に三幕目が落ちないまま次回に続くみたいな感じになっているのに、それでいて10年近く待たすのはどうなのかとは思いました。こういうのやるならある程度は早く回収しないと……
個人的にはテレビ放送された一期を見たのは相当たってからの話というのもあるのですが、このまどマギにはそれほどハマりませんでした。もっとも当時リアタイで見ていたのなら別の印象を抱いていた可能性は大いにありますが。
一期で個人的にすごくひっかかったのが序盤にキュゥべえが追われているシーンで、後にこのキュゥべえ自体は別に死んでも構わない個体だというのがわかったときに「ああ、あれは演出のためにやったんだな」ということがわかってしまい急に冷めた感じになってしまったんですよね。あれはせいぜい「殺さないよりはマシ」「死ぬよりはマシ」程度の掛け合いを大げさに演出していたに過ぎないと。確かに導入としては惹き付けられるシーンではあったのですが遡及的に作り手の意図が見えてしまったのが良くなかったのだと思います。あくまで個人的に、の話ですが。
本作品もそういう意味ではちょっと演出過多だったのかなあ、と。マミさんを食らった魔女が味方になってるとか展開自体は良かったですし総じてキャラの配置なんかも最適解なんだろうなあとは思ったのですが、前述したようにほむらのヤンデレ化以降の尺を長めにとった上でオチなかったせいで、そこに至るまでの流れがちょっと淡泊に感じました。逆に言うならばそれぐらいのめり込んで見れていたと言えるのかもしれませんが。
そういえば冒頭での語りの部分、あれ何であんなに早口にしたんだろうなあという疑問は残ります。映像とあまりタイミングがあってないんですよね。さすがに狙ってやったんだとは思うんですが意図がちょっとわからなかったです。
正直ちゃんと考察してないせいもあるんですが、さやかとなぎさがどういう理屈でまどかの代わりみたいな役割を得るに至ったのかが結局よくわからなかったです。一応ikipediaで調べてみると
--だが実は、まどかが「円環の理」としての記憶を持っていなかったのは、「円環の理」がほむらの結界世界へ潜入する段階で、あらかじめ自身の「記憶」と「力」を、同じ「円環の理」である(すでにまどかによって導かれていた)美樹さやかと百江なぎさに預けていたためであった。(wikipedia「鹿目まどか」の項目から引用)」--
らしいんですが……うーんよくわからん。何故預けてたの?予見してたの?予見してたのなら何故自分だけで対応できなかったの?預けられたさやかとなぎさは何故ほむらに取り込まれても無事だったの?まどかにかかりきりだったから?でも取り込まれた人数なんてたかが知れてたやん、インキュベーターなんか無数にいるのに?とか疑問満載です。
まどマギ自体、放送当時としてはおそらく魔法少女の裏面みたいな感じですごく衝撃的だったとは思いますが、次作でこれを綺麗に回収するのは相当大変だろうなと感じます。これもエヴァと一緒でさっさと回収しとけば変にハードル上がらずに済んだと思うんですが何でこんなに時間かかったんでしょうね?あっちは監督の気難しさが原因でしょうがこっちは何だろ?興行的にも大成功だったみたいなのに……