秋川 さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
全191話見終わりました。個人的に良かった所と悪かった所を書いていきます。
【良かった所】
・サトシとシンジの物語と、二人を繋ぐゴウカザルの物語が、見所ある
ポケモンとのコンビネーションを重視するサトシとポケモンの強さを重視するシンジは対立します。サトシはシンジのドライなバトルスタイルを認めようとせず、シンジもサトシのバトルスタイルを「甘い」と認めようとしません。そんな二人がゴウカザルを通じてお互いを受け入れていく過程が、見所ありました。
サトシとシンジを語る上で欠かせないのがサトシのゴウカザルです。このゴウカザルは元々、シンジのポケモンでした。シンジはヒコザルの潜在的なパワーを見込んでゲットしました。そしてシンジはヒコザルの潜在的なパワーを引き出すために過酷な特訓を課したりバトルで無茶な指示を出したりするのですが、ヒコザルはうまく対応できません。シンジはそんなヒコザルをサトシ達の目の前で逃がしてしまうのでした。そんなヒコザルに声をかけて仲間に加えたのがサトシでした。サトシは「信じるバトルスタイル」を貫き通してゴウカザルの潜在的なパワーを引き出してコントロールすることができました。自分が伸び代がないと判断したポケモンを強く育てたサトシをシンジは認めていきます。サトシもバトルで何回もシンジに負けていく内にシンジのやり方を受け入れようとしいていきます。
・中盤の日常回が面白い
サトシ達がポケモンスクールに参加する話(計4話)やサトシ達がお祭りに参加する話(計4話)やサトシ達がHGSSの女主人公、コトネと同行するお話(計4話)などイベントがあって日常回が面白かったです。通常の日常回でも当たり回が多かったです。
・組織回(ギンガ団の回)とポケモンハンターJの回が面白い
ギンガ団回というのは世界征服を企むギンガ団の野望を防ぐためにサトシ達が奮闘するお話のことです。ポケモンハンターJ回というのはポケモンを捕獲して売りさばくポケモンハンター、Jからポケモンを守るためにサトシ達が奮闘するお話です。どちらもアクションが多めで面白かったです。
・過去キャラや過去のサトシの手持ちの活躍がある
無印のシゲルがポケモンハンターJの回によく出てきました。サトシとシゲルがポケモンハンターJからターゲットのポケモンを守るために共闘するのが面白かったです。アドバンスジェネレーションのハルカも登場します。AGの序盤では初心者コーディネーターだったハルカが先輩コーディネーターとしてヒカリとコンテストバトルする展開が熱かったです。
サトシの過去の手持ちがシンオウリーグで活躍しました。これは無印やAGを見たことある人なら絶対に燃えるはずです。
・ポッチャマがかわいい
これはファン増えるよなあ
【悪かった所】
・ヒカリのコンテスト関連がいまいち
個人的に良くも悪くも印象に残らない回が多かったです。スイレン大会やアサツキ大会がかなり面白かったりズイ大会の2連続一次審査落ちはインパクト強かったんですけどそれ以外のコンテスト回は微妙でした。ヒカリのライバルであるノゾミやケンゴは良いライバルだとは思うんですけどAGのシュウやハーリーと比べると印象には残らなかったです。ゲストキャラが登場しないのも原因だと思います。
・シンジの言動やポケモンハンターJの言動にストレスを感じる
シンジは強い技を覚えているポケモンをゲットするために乱獲と逃がすことを繰り返します。また自他のポケモンに関わらずポケモンに対して「使えない」などと言うため特に序盤は不快な気持ちになりました。
ポケモンハンターJはポケモンを石化させて売りさばく女ハンターです。20話でピカチュウとニャースが石化されるシーンがあるのですが、とてもショッキングでした。ターゲットのポケモンをおびき寄せるために森に火を放たせたりサトシを何回も殺そうとしたりと単純に怖いです。
またサトシもシンジやJに対してブチギレるのでストレス耐性の無い人は注意です。
・サトシの手持ちの活躍に格差がある
ピカチュウ、ゴウカザルとその他のサトシの手持ちで活躍に大きな差があると思います。ピカチュウはボールに入ることがないため日常回では毎回登場します。ジムでの選出も多いです。なによりピカチュウはサトシの相棒です。ゴウカザルはまず出会いが特徴的です。さらにメインの回(53話、81話、133話、163話)が多かったりジムのトリを飾ることも多かったです。シロナがヒコザルを特別視する場面があったりロケット団がヒコザルを苦労人と呼ぶ場面が多々あったりと優遇されていました。
しかし、その他のポケモンはピカチュウとゴウカザルに比べると活躍していない印象です。特に気になるのがドダイトス、ムクホーク、エイパムです。
ドダイトスはハヤシガメに進化してから負けているイメージしかありません。ハヤシガメに進化してからはナエトル時代のスピードの速さを活かしたバトルスタイルから耐えて耐えてチャンスを伺うバトルスタイルに変えたのですが、すぐに倒されるか善戦はするも結局は押し負けることが多かったです。これではドダイトスがかわいそうです。ただクロガネジム戦でトリを飾ったりハクタイジム戦でナタネのナエトルに勝利したりとナエトル時代は活躍していました。
ムクホークはサトシのシンオウの手持ちの中で一番目立たないと思います。主な活躍はロケット団の偵察でジムのトリを飾ったことがありません。ジムやリーグでの勝率は悪くないんですけど目立ちません。ただムクホークに進化する回のムクホークはかなりかっこよかったです。でもそれ以外の目立った活躍がないのは本当に残念です。
エイパムはたった一話で好感度が地に落ちたかわいそうなポケモンです。シンジのヒコザルに勝ったりハクタイジム戦でトリを飾ったりと活躍していました。そして54話でヒカリのブイゼルと交換されヒカリの手持ちに加わった後にエテボースに進化しました。そこからはコンテストの道で活躍していきます。ジムとコンテストの両方の経験があるエテボースは多才なイメージでそんなエテボースが大好きでした。しかし、エテボースは124話でいきなり出てきたポケモンピンポン(卓球)にハマります。ポケモンピンポンの実力者にスカウトされたことをきっかけに、エテボースはヒカリと別れ、コンテストではなくポケモンピンポンに専念することをヒカリに伝え離脱するのです。シリーズを跨いで続投したサトシの手持ちをこんな雑に離脱させるのはひどいと思います。これではエテボースは節操なしの薄情者です。
残りのブイゼル、グライオン、フカマルに関してはそれなりには活躍していました。ブイゼルはトバリジム戦からミオジム戦まで4連続でジム戦に選出されてトバリジム戦とノモセジム戦ではトリを飾りました。グライオンは進化したての頃は弱いイメージはありましたがミオジム戦とキッサキジム戦で活躍しました。離脱した後にシンオウリーグのシンジ戦で選出されドラピオンを倒す大活躍を見せました。日常回では泣きながらサトシに飛びかかる可愛い場面も多かったです。フカマルはジム戦での選出はなかったもののシンオウリーグのコウヘイ戦でツボツボとヨノワールを倒す活躍がありました。タクト戦(準決勝)でも選出されました。