セシウス さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 2.0
音楽 : 4.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
大人気だった平凡作品
原作小説は未読ですが、平井和正氏のSFハードボイルド作品は何作か読んだことがあります。公開当時映画館で見そびれてしまい、かなり心残りだったほどの話題作でした。
超能力に目覚めた人たちが宇宙からの侵略者と戦うサイキックバトルものですが、主人公が戦う動機を持つまでの経緯にかなりの重点がおかれています。また、身近な人間がいつの間にか侵略者に乗っ取られており、ホラーっぽい描写もあります。
しかしながら、知略を尽くしたバトル、仲間たちとの絆、魅力のある敵キャラ、可愛いヒロインなどがいずれも描かれない、とりとめのないどこを楽しんだらよいのかわからないストーリーでした。
声優はベテランの中に混じってキャスティングされた当時のアイドルの声が浮いていてひどかったです。このへん今も昔も変わりませんね(笑)
作画は大友克洋氏によるキャラクターデザインなどかなり力が入っていたのがわかります。今見てもそこそこのレベルだと言えるのではないでしょうか。音楽はキース・エマーソンを起用したシンセミュージックが当時としては斬新で本当に素晴らしかったです。
中身が伴ってなくてもプロモーションによってはある程度人気を高めることができる好例だと思います。アニメ映画の歴史を勉強するなら見ても良いと思いますが、楽しさを追求するなら小説版の方が良いのではないでしょうか。