九会 さんの感想・評価
3.4
物語 : 1.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
音楽と作画は評価できるがストーリー構成が悪い。
「神を殺して世界を守るか、世界を狂わせてまで神を生かすか」(神様になった日第三弾キービジュアルより)
このキービジュアルから世界を取るかヒロインを取るかというセカイ系が始まるとお思いの皆さん、全くそんな事ありません!殆ど日常モノです。毎話、毎話カレンダーで日付こそ変わりますが(この演出は好き)やってるのはギャグ、ギャグ、ギャグ、間に感動系の話が入り、その話自体は普通にいいお話ですが特に本筋には関係ないです。ギャグ自体は好みの問題で自分は嫌いじゃなく、笑った部分もあります。
主人公達が日常物をやってる裏で暗躍こそ描かれますが、8話までずっと日常ものでいつ話が進むのかと思っていました。スタッフ同の「Charlotte」では中盤で話の雰囲気がガラッと変わる部分があった為、中弛みする事がなかったですがこの話は中盤になっても話が動かず、いつシリアスな話が始まるんだ?と思って視聴していました。9話後半でヒロインが誘拐されて主人公が救いに行くのかと思いきや10話冒頭で夏が終わり一気に半年が経ちます。え?セカイ系では選択肢が与えられますが、この作品では選択肢が与えられません。竜王もびっくり。10~12話以降ですが、ヒロインが神様のようであったのは頭の中に入っていた量子コンピュータのお陰で、これは人の世を逸脱してしまう物らしく、放っておくとまずいらしい。ん?その為彼女の頭をかっぴらいてそれを抜くとか。????????
しかもヒロインは元々病気の為にそれを埋め込んでいたようでそれを抜くと廃人になってしまうらしく、10話では既に廃人になったヒロインが登場し、えぇ……となりました。いや人権どうなってるの?キービジュアルに「世界を守るか、世界を狂わせてまで神を生かすか」ってあるよね?選択肢世界を守るかしかなくね?その世界というのも具体的にどう世界が脅かされるのかという描写もなく、実際にヒロインの力によって世界が変革されてしまい悪影響が出たという描写だけでもあれば、納得出来たもののそれがないため、意味が分かりません。ヒロインをさらった機関の正体すらも曖昧なまま終わります。
キャラクターも話に関わると言うよりは賑やかし的な側面が強いキャラが多く、多分この話がギャルゲーであれば掘り下げられるんだろうけどなぁ……というように感じてしまいました。
P.A.WORKSの美麗な作画、やなぎなぎさんと脚本も担当されてる麻枝 准氏の曲は好きで主題歌も購入させて頂きましたが、順当にキービジュアルの宣言通りに出来なかったのか、日常部分が冗長過ぎると感じてしまいました。詰め込み過ぎとはいえ、「Charlotte」では出来ていたテンポや理由付けが出来ていなかったのが残念でした。