徳寿丸 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
世界観を大事にしている
原作未読(2022.2)
転生なろう系アニメの中では個人的にすんなり受け入れられる設定、世界観だった。1期見る限り、「無職転生」より好き。作画は後半かなり厳しい回もあり、製作会社の力不足を感じて残念だった。
転生モノの後発組になると思うので、色々影響は受けていると思う。
しかし、それを鑑みても言葉と魔法の関係や神への信仰と加護の関係など、変に現代の科学的価値観を引きずる(抜けきらない)違和感もなく普通のRPGの王道のような世界観を貫いているように思える。また、それを支えているのが作中の”言葉”ではないだろうか?言葉ひとつひとつが非常に大事に扱われている印象を受ける。これは他の作品にはない特徴だと思う。
また、御都合といえばそれまでだが、話が進む中で、行動と結果に無駄がない。そしてそれを主人公が計算した事ではなく、恩師の教えを身をもって体験する事で気づくという形にして、本人の成長を裏付ける事に一役買っている。
故にテンプレ世界観に無理やり御都合俺TUEEEハーレムをぶち込んだだけの作品群と比べると転生前の不幸を免罪符にしてる風でもないし、いきなり最強付与もない。転生前の記憶があるが、それで料理を作ったり、発明したりもなく、ちょっと年齢の割に物事に対し知識がある程度である。
そういう意味でこの作品は転生というアドバンテージをフル活用してウハウハ人生物語ではなく、転生前の自分を戒め、卑しみ一人の人間として生き抜くヒューマンドラマなのだろう(そうであってほしいが)。
黒メガネ: {netabare}2期も決定しており楽しみであるが、現在、作者は病気療養中?で執筆が止まっている。どうも精神的に健康状態を害しているらしい。心配であるが、少しそうかもなと思ったりしている。
というのも、作中の神への信仰心等の描写、言葉の選び方とか中々繊細に感じた。そんな繊細な心の持ち主が大衆の耳目に晒されるネット上での執筆活動に耐性があるのか勝手に心配してしまった。
無理をなさらず、可能なであれば執筆を続けられる事を願っています。{/netabare}
鉄錆の山の王 視聴済(2024.1) Web最新話迄既読済。
残念ながら原作の方は未だ再会されておらず心配です。
アニメは切りの良い形で3章の終わり迄という事でしょうか。
ラスボスとの問答とかこの作品の形作っている言葉の重さや素敵さ、格好良さが溢れてて心地よかったです。これは作者は勿論、脚本、声優の賜物ではないでしょうか。ラスボス役の神奈さんの威厳を含んだ暴君ぶりが実に重厚でした。色々な言い回しがあり、美しい日本語を母国語とする日本人である事を嬉しく、また誇りの思えるこの作品の再会を願っております。
私のツボ:もうサイヤ人だね