nyaro さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
テンプレストーリーにテーマ性ゼロ。キャラ付けも浅すぎです。
なんといいますか、設定だけというか…非常に底の浅いプロットでしたね。1回目は週1のリアルタイムで見ていれば満足するかもしれません。私は駄目でしたけど。すべての展開が読める…とは言いませんが、展開に意外性がゼロでした。
ストーリーは伏線たっぷりに見えて線はほぼ1本…まあちょっとだけ裏はありますけど。{netabare}ボーイミーツガールからの実は敵でした。けど好きになったんだからしょうがない、という極めて単純な話です。
栗山さんとの別れのシーンが夢と内部の2回あるのでなんで?という感じです。感動シーンをいっぱい作りたかった?
栗山さんが最後に現れるのに、つながりとか復活を暗示させる仕掛けも何も無かったですし。あえて言えば眼鏡?だとしても説明が無さすぎというか説明があってもどうでもいいです。
そう、感動のための感動…感情を誘導するような意図を感じてかえってシラケるストーリーでした。{/netabare}
となるとテーマ性ですがまあ何もないですね。「境界の彼方」というタイトルと内容のギャップです。「境界」の「彼方」ですからね。何を越えて行くのかと思えば…半妖設定、栗山さんの設定と合わせて、アイデンティティの問題がテーマにならないと作品にならないと思うのですが、何もないです。
境界の彼方が{netabare} 人の憎しみなら、他の妖魔もそういう人間社会に生まれた澱(オリ)のようなモノとして、その解決に意味性を持たせるとかもないし…結果的に単なる強敵でしかありません。エヴァのディラックの海の回をもったいぶってやっただけに見えます。{/netabare}
キャラ付けも好き嫌いを過剰に設定して何か含みを持たせているようで、単なるネタでしかなかったですし…過去の因縁や想いも感じられませんし、解決のための伏線にもなっていません。
その中では{netabare}栗山さんが初めムスッとしているのが終盤になって笑顔を見せるのがカタルシス…というか{/netabare}最大の伏線でしょうね。
真面目でシリアスなセリフのオンパレードでしたが何も心に刺さらないし、ギャグのタイミングは悪いし…アイドル回も含めて悪乗りしすぎて視点が冷めてしまいます。
声優さんの演技が悪いんじゃなくて、チョイスが悪かったですし…とくにヒロインとロリ声の子ですね。ずっこけて話に集中できませんでした。
本作は確か氷菓を放映しているときに、CMで京アニの企業コマ―シャルの一部としてお目見えがあったと思いますので氷菓の後だと思います。氷菓があれほど素晴らしい出来なのにこれはどうしちゃったんだろう?という感じでしたね。
京アニにしては、というレベルではなく普通につまらないと思います。映像は迫力がありました。