saitama さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:今観てる
新作記念。今見ても、斬新なアイデアが詰まっていることがわかる。
もともと、BDボックスを買うかどうか迷っていたが、Huluで全話観れることを知って契約した。
懐かしい、そして今見ても斬新。
音楽も大ヒットだし、素晴らしい作品ばかり。ラムのラブソングは当たり前だが、星空サイクリングも白眉な曲だと思う。その他の曲も記憶に強く残るものばかり。ROCK THE PLANETはタケカワユキヒデ作曲だし、殿方ごめん遊ばせは阿木燿子が作詞だし、さらにミッキー吉野まで参加していて、どんだけ豪華な布陣だったのか…。
唯一、作画は今見ると厳しいところもあるが、これをセル画でやっていたと考えれば、いまのデジタルアニメより100倍凄い。作画の構図が凄いし、なにより、手の先、足の先まできちんと作画している。現代は切っちゃう作品多い。SHIROBAKOでの菅野(庵野)が言う、「いまのアニメーターは基本をもっと学ばないといかん」の意味は、この時代の作品を観るとわかる。
個人的には押井守時代が好きだが、最後のドタバタばかりの4期でもまだまだ斬新なアイデアが出ていることは今更ながらに驚いた。
例えば、北斗の拳のケンシロウが登場することが有名になっている158話は(ルパンやひょうきん懺悔室も出るが…)、個人的にはジャンプとサンデーのコラボも凄いと思ったが、それよりも猫が運転し、行きたい場所まで空を飛ぶバス…。完全にとなりのトトロのネコバスじゃん!!! しかも、この158話は1985年5月29日放送。となりのトトロは1988年4月公開。
完全に元ネタとして(アイデアをパクっているかどうかは別として)うる星やつらが先。まあ、実際のところはバスではないが銀河鉄道の夜とかあるけど…。蛇足だが160話はカリオストロの城キャラ登場だし…笑 最後の4期はそんなパロディモブが山程ある。
ちなみに、この158話の脚本と演出は、やまざきかずお。ビューティフル・ドリーマーの作画監督であり、劇場版うる星やつら3と4の監督であり、めぞん一刻初期のチーフディレクター。
そんな数々の天才、奇才たちが、このTVアニメシリーズで何かしら関わり、成長した礎が「うる星やつら」だと思うと、やはり時代の金字塔のひとつだと思う。
さて、2022年は上坂すみれがラムちゃんか…。アニメとは全然関係ない畑の仕事なのだが、昔、本家(?)の平野文さん御本人に会って名刺交換したのは何気に嬉しかった…笑。100話程度作るらしいけど、果たして原作のどれを引っ張るのか…。高橋留美子原作だと、何気にサスペンスというか、ホラーというか、そういった調子の作品が高橋留美子っぽかったりもする。あと、原作者お気に入りの龍之介親子登場回は沢山選択するのかな…。