Sophia さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.5
作画 : 1.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
これは攻殻機動隊ではなく攻殻機動隊SAC_2045
最初の数話はドンパチやるだけで、攻殻機動隊らしさゼロで全く面白くないが、我慢して見進めればいつもの攻殻が戻ってくる。
最初見たときはそこで断念したが、我慢して最後まで見ればariseやSSSよりは面白かった。
しかし最大の欠点が完全3Dにしたせいで、アニメ感が消え安っぽい実写に見えてしまう点である。
中途半端にしっかり作り込まれた3DCGだが、実写に見間違うほど美麗ではないので、見てて違和感があり迫力も失われている。これがほんとに酷い。
話の内容はSACスタイルで勧めつつも、根本は押井さんの95年GHOST IN THE SHELLに近い。認知、認識の哲学を題材に技術特異点においての進歩を組み合わせている。ふわっとした哲学的な話なのに、具体例を出し分かりやすく描写している点もあり、中途半端に分かりにくいのが少し見にくいと感じたが、近年よくあるとんでも物理理論のゴリ押し破綻SFではなく、古き良きSFの哲学的題材で深みが出ており、見ていて楽しめた。
総評として違和感ありまくりの映像と、死ぬほどつまらない最初の数話を我慢すれば、十分良いと言える作品だった。逆に言えば、その2点もう少しなんとか出来ただろと言いたくもなる。