「月とライカと吸血姫(TVアニメ動画)」

総合得点
71.2
感想・評価
253
棚に入れた
749
ランキング
1398
★★★★☆ 3.5 (253)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.6

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薄雪草 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

マーチが聴こえる

入り口は、シンプルに異種間恋愛ものだと思っていました。

でも、お話しが進むにつれディテールが明らかになると、いろんな要素が盛り込まれていることが分かり、ある一つの価値観に紡ごうとしているのが感じられました。



まだ見ぬ世界への憧れ。

そのスケールで物語を俯瞰すると、まず宇宙から見える地球が対峙されます。

次いで、人間くさい思惑やさまざまな隔たりがごまつぶのように見えてきます。

同時に、チャレンジスピリッツへと視点が純化され昇華されていきます。


最終話では、見事なまでの着地を、二人の宣誓に見ることができました。

彼らの瞳に映るものは、これからの人類の夢なのです。

それを証してくれた先人たちの言葉。

"地球は青かった" 。

"私はカモメ" 。

"That's one small step for a man, one giant leap for mankind." (この一歩は~、はあまりにも有名な言葉です。)



佳作だと感じ入りました。

宇宙空間を人はどう捉えるのか。

それは、地球とその命をどう扱うのかということに外なりません。

宇宙開発技術は、一部のイデオロギー、国家威信の発露発揚の一端を担うことになっても、広くmankind に寄与し、帰結するものではならないはずです。


ふと、幼いときにビデオで観た、ある番組のEDを思い出しました。


太陽が燃えてる 星が呼んでる
誰も知らない 僕らの世界だ
宇宙を呼ぼう 宇宙をつかもう
宇宙のマーチを歌うんだ


(作詞:長田紀生、作曲:冨田勲、歌唱:ボーカル・ショップ、東京マイスタージンガー)


あぁ、これだ。
こういうことだったんだと。

あの時の感情が、私のなかで、ようやくつながりました。

すてきなお話でした。

投稿 : 2022/02/02
閲覧 : 293
サンキュー:

17

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