いるかん さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.5
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
きっと、最後まで見てしまった自分が悪い
(原作小説を読んで大幅に修正)
絵や動画のクオリティだけなら、全般的に高い方とすら思います。
でも、なんかものすごく引っかかり、作品全体の評価を下げざるを得ない印象になりました。
理由は、原作小説を読んでわかりました。
オミットされ過ぎていて、アニメだけでは物語の展開が唐突となり、薄っぺらいことです。
・舞台
→世界情勢、歴史
→ゾルタンの気候、地理
→スキル(ダナンより早く走れる主人公、など)
・キャラクター
→主人公とゾルタンの民との広がり
→麻薬騒動全般(主に中毒症状への推移)
→ビュウイをはじめとする悪役キャラ
加えて「主人公がぼやけるので感情移入が薄い」。
レッドが主人公のはずなんですが、ストーリーも絵面もリット一押しが強すぎて、タイトルとの乖離を加速させました。
ついでに言うと、このクールでヤランドララを無理やりねじ込まなくてもよかった気すらしています。
これらを総合すると、アニメでは「言いたいものだけ詰め込んで必要な説明が足りてない」ように感じます。
それに気づくとオープニングもそうですよね。
戦闘シーンがとても似合わない曲で、リット、ルーティーを描きたい感。
曲自体に罪はないんですが。。。
次に、「作画もうちょっとなんとかしないと」ですね。
最も説明しやすいのが9話。
・飛空艇で暗殺者の問いかけに、ルーティがゾルタンに行く理由を話し始めるシーン
真正面すぎて、ほとんど奥行きが感じられず、手抜き感が気になるアングル。
作画が荒いわけではないですが、手を抜きたきゃ他のシーンを使いまわした方がまだましじゃないかなと、見ていてすごく引っかかる場面でした。
・雪が降り始める公園で、レッドとリットが暖めあうシーン
寒いという設定なのに、二人とも季節感無視の軽装。
露出の多いリットと、袖をまくっているレッドを見て、「あ、この作品はダメだ。」と評価の匙を投げ始めたのをハッキリ覚えています。
もう少し暖かい服着せた絵を描いてからにしないと、ハーフマント(と呼ぶのかは知りませんが)を分け合う前に、早くお家に帰ってほしいレベルの違和感でした。
・石橋の上を通せんぼをしてルーティに吹っ飛ばされた騎士が、レッドと出会う木の橋
「同じ川の別の場所」にしたかったのはわかりますが、木の橋だけが驚くほど淡白な絵のせいで浮いており、石橋との差を見返してしまいまました。
だったら同じ石橋のままでも、時間が違うし全く問題なかったのになと。
最後に、原作からアニメまで一貫して気になるところも書いておきます。
・タイトルの「真の仲間じゃない」。賢者でこの語彙や理由って。
・主人公の付属物として周囲によく知られている「銅の剣」。
青銅などの合金でもないので重いだけで硬度が低く、全力で降る度に鍛冶屋のお世話が必要です。
正直、これが武器として許されるのはドラクエだけです。
ファンの方には申し訳ないですが、原作は「無料なら読める」レベルです。けど、このアニメは無料でももういいです。。。