ねるる さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
1話で引き込まれる。圧巻の映像美と"人間"を描いた壮大な物語。
~あらすじ~
舞台は宇宙。人類は人型機動兵器に乗り、異形の怪生命体ヒディアーズと種の存続をかけた戦いを続けていた。主人公の少年兵"レド"は、人型機動兵器"チェインバー"と共に時空の歪みに呑み込まれ、辺境の惑星"地球"に漂着し、ガルガンティアと呼ばれる船団でそこに住む人々との共生を試みる。
戦うことしか知らなかった少年の成長の物語。
物語が抜群に面白い作品でした。
「人間とは」という大きなテーマが描かれている今作品。13話構成という短いターンの中に見事にまとめられていたと思います。
人間の、強い力を手にした途端弱者を虐げようとする気持ちや、力を独占しようとする気持ち、その力を奪おうとする気持ち。
人間の脆さや愚かさ、力を手にするために人同士で殺し合う"戦争"という行為を描いた作品でもありました。
鬱作品で有名な虚淵玄さんが原案担当、テーマも重いのでやはり鬱っぽくはありますが、作画がとても美しいのでだいぶ緩和されています。
海や銀河道、空を飛ぶ描写は、自然の美しさ、生きる活力が描かれていて、戦うという行為とは対象的な美しさを感じました。
ロボアニメでもありますが、ロボでの戦闘シーンは少なめで初心者でもかなり見やすい作品と思いました。
大きなテーマを綺麗にまとめ、作画は美しく、主人公の心の変化も丁寧に描かれていて、とても素晴らしい作品です。
もう少し深堀出来そうな事もあったので、2クールものとして見たかったという要望だけ書き残して置きます。チェインバーに幸あれ。