lostmemory さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
傑作。内容は他の人に任せて豆知識詰め合わせ
ジブリ作品で一番好きなのは風の谷のナウシカだが2番目は本作。
良い意味で宮崎駿らしくない作品に仕上がっている。とにかく
大人向き。子供にはこの作品の本当に良さがさっぱり分からない
だろう。レシプロ機の良さをここまで引き出せるのは後にも先にも
宮崎駿しかいない。空中戦の描き方はもはや芸術的だ。
まあこの辺は他の人も十分感想を書いているのでここからは
知っておくとより楽しめて見れる豆知識でもどうぞ。
・ポルコ(マルコ)はこの作品の時点で36歳。意外と若い。
・フィオ役の岡村明美は本作がデビュー作。現在はワンピースの
ナミ役で有名。
・ライバルのカーチスは大塚明夫だが、この頃はまだデビュー
して4年も経っておらず新人の域を出ていなかった。
一方ポルコ役の故・森山周一郎は既に声の役を35年以上やって
いたベテランだったので、大塚明夫は相当プレッシャーが
あったと思う
・元々は30分程度の作品で飛行機の中でのみ上映される作品の
予定だった
・ポルコの愛機はサボイアS.21試作戦闘飛行艇。この飛行艇自体
は架空のものだがサボイアというのは実際大戦時戦闘機を
イタリアで製造していた実在した企業である。なおフィオが
改装した後のはS.21F。これはプラモデル化される際に
宮崎駿自身がS.21Fという型番を付けた。
・カーチスが乗っている機体の方がポルコのより最高速度が速い。
それもそのはずでカーチスの機体はオリジナルではなく実在した
レース優勝機であるカーチス R3C-2を改造したという設定に
なっているからだ。つまりカーチスとは本作では人物の名前だが
史実ではこの機体を作った企業の名前なのだ。なおフェラーリン
が乗っていた機体も実在したレース機である。なお他にも
イタリア空軍の飛行艇、ポルコの回想で出てくる飛行艇も全て
実在したものである。さらに登場した武器類も全部実在する
もので架空のものは出てこないのが特徴。
・ピッコロのおやじの声は落語家で当時は桂三枝。現在の桂文枝。
カーチスと対戦してる時にフィオと一緒に戦闘を見ながら色々
解説を入れるマンマユート・ボス役は俳優の上條恒彦。
なおマンマユートとはママ助けて。という意味。