snow さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
無常感に引きずり込まれ<71>
平家の隆盛から滅びまでをクォリティ高く丁寧に描いてた佳作。
ちょうど大河ドラマで鎌倉殿の13人がやってる時期で源氏側も補完されてて良かったね、と。
キャラも丁寧な作り込みではあるんだけど、日本第一級の大脚本家の相性抜群な歴史ドラマでの実在人物への脚色と比べてしまうとおとなしい印象で、テンポ感もスローに感じた。尺は半分なのにね。
貴族一族なのでやりにくいということもあったでしょう、この時代描くなら源氏側が多いのも宜なるかな。
アニメ的な誇張表現は清盛が発熱して水をかけてもすぐ蒸発するとかあったんだけど、しっとりやってるから普通にリアルな描き方でええやん?ってなシーンだったしなぁ。
と、浮いてるように感じるシーンが何故入ってたかというと原作「平家物語」に高熱で水をかけると蒸発したって描写があるのね。他にも石の風呂に水はって浸けたらお湯になったとか黒煙が部屋中に渦巻いたとか。
オリジナルキャラのびわを主役にしているが、なるべく関与せず観察に徹してるので主人公なのにストーリーへの影響がほぼ無い状態。
未来視も、アニメということで平氏が滅びるという一般常識がない層をフォローする役割だったのか。
母親を探すというエピソードもあっちこっち行ってたら見つかりました、平家が気になるのでさよならってな淡白さだし、アニオリ入れて膨らまそうとはしてなかった様子。
EDや後に語ってるであろうシーンで顔は変わらない白髪姿なのが八百比丘尼かな?と思ってたが、別に関係なく。
淡々とした作劇が壇ノ浦での滅びに収束していくと、なんとも言えない無常感を醸し出しており、それだけのものを喚起させる力はある作品でした。
驕HEIKE<70>
1話視聴。
映画クォリティでしっとり始まる歴史絵巻。
オッドアイ子ちゃんは歴史に影響を与えない範囲で壇ノ浦で溺れてるところが見える感じなので、源平合戦の登場人物をキャラ立てて物語ってくのがメインでしょうか。
清盛入道の驕りっぷりを「面白かろ」で端的に印象づけてるのは上手いですねぇ。
源氏側から語られるのが大半のなので、平氏側の滅びに向かう諸行無常がうまいこと物語られるのを期待。