ネムりん さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
作画の質は悪くないけど作画で魅せられていないです
最終話まで視聴。
ひよりと小春がそれぞれ片親を亡くし、親同士の再婚により複雑な関係になり、居心地が悪い状況を趣味のフライフィッシングを通じて、ゆっくりと弧を描く(スローループ)ように少しずつ家族の絆を深めていくことがこの作品のテーマのようですが、最終話、原作の4巻と5巻の途中までが描かれていて、家族全員の関係に重きを置いて論点に触れるべきでしたが、テーマに沿った終わり方をしませんでした。
アニメの続きがあるかは分かりませんが、意図を汲み取ってアニメ制作をしているようには見えなかったので、ストーリーについては高い評価ができませんでした。
背景が重いだけに全体的に少し軽い作りになってしまったのと、釣りや料理を通じて家族の大切さを知っていく描写が欠落していたように思えたので、視聴してて伝えようとしていることが分かりにくかった。
最終話の12話、釣りのシーンが原作よりも大幅にカットを加えて生き生きとした描写がされてました。料理も原作寄りで今までの作画よりも細かな部分までよく描かれていて、いつもより美味しそうに見えました。
逆を言えばこのような作画が描けることを自らが証明し、親近効果を使いそれを今までしてこなかったことになり、原作で描けない部分をアニメーションとして映像化することを期待していたのですが、原作を少し読んでいただけに省エネ作画の手抜き感が許せませんでした。
原作のうちのまいこ先生が悪いということではなく、制作会社が脚本の"動機付けで"ある「釣り」と「料理」の部分をあまりにも軽んじすぎていたように思え、作画の質は悪くないのに機転を利かせてどのように視聴者に内容を伝えようか言葉が足りず、基本的な部分が抜けていたような気がします。
結論を言えば最後までこのアニメ作品は好きになれなかった。
次回作に期待します。
9話まで視聴。
釣りと料理、ヒューマンドラマの3点セットで物語が進められていますが、全体的に魅せる力が足りないのかかなり中途半端な内容の印象で、タイトルが『スローループ』だからゆるく見せる作りになっているのかな?良い部分でゆるい作りを見せられていないように感じます。
釣りパートではキャスティングからヒットしてリーリングするところの緊迫したシーンがあれば感じが伝わってくるのだが、魚の跳ねる動きもあまりないし網でキャッチするまでの作業がかなり省略されてしまっているので、釣りをしている感覚で見れないのと、専門的な知識は所々入れてくるけど、シェイキングやポンピングなど技術的な部分まで触れられていないので、釣りをしたことがない人が作品を作っているように見えてしまう。(釣りをしたことがなければ探すといくらでも情報教材があるわけで、 いくらでも研究できる。)
CloverWorksだから明日ちゃんに勝てなくても仕方がないよねじゃなく、そもそもが同じ土俵で戦おうとしていないのでしょう。
料理も調理の仕方だとか出来上がった時のカットをメインに見せていて、実際の調理工程における油の跳ねる感じや肉汁が溢れ出すところ、裏返して焦げ目がついたシーンなどをかなり省略してしまっているので、出来上がったものも湯気が立っているだけで美味しそうに見えないし料理をしている感覚で見れない。
『食戟のソーマ』や『異世界食堂』みたいにやれとまでは言わないけど、時間にしたらわずかに2、3分ほど使ってカットを加えるだけでもだいぶ違ってくると思うのだが、その部分が足りないので釣りと料理が必要性の薄い副次的パートにしか見えないです。
ゆるい作りでやってるから仕方がないですよと言われればそれまでだけど、『ゆるキャン△』や『放課後ていぼう日誌』みたいな感覚で差別化も図れないようなら観ててやはり飽きてしまうし、連鎖してヒューマンドラマ部分も薄い感覚に襲われてしまうので話の内容もつまらなく感じ、全てが悪い方向に進んでいるように見えてしまう。
題材が面白くなる要素があるのに、労力を惜しんで良い作品を作ろうという気持ちが映像から伝わってこないので、少しの工夫が作品を良く見せることもできるわけでもったいない。
キャラクターは高校生なのに小学生にしか見えないが、ロリ目線で見れる人はいいかもしれないけど、『のんのんびより』や『ゆるゆり』みたいにギャグ路線ではないので、もっと個性を出して万人受けできるようにして欲しいし、善処して何処かで差別化を図れないと今後の展開は厳しいのかなという感想です。
OP曲は「ぽかぽかイオン」の安野希世乃さんと東山奈央ちゃんのユニット。
錆喰いビスコのJUNNAさんと合わせて今期マクロスΔのユニットから3人がオープニング担当してますね。
2人とも優しい声質の持ち主なので、作風には合っていていいと思います。