「羅小黒戦記(アニメ映画)」

総合得点
73.4
感想・評価
22
棚に入れた
115
ランキング
1022
★★★★☆ 4.0 (22)
物語
3.8
作画
4.3
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.1

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ネタバレ

camuson さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

印象度:65

大雑把に言うと、ジブリ映画のクオリティで、
ドラゴンボールの戦闘を再現したような作品です。
(ドラゴンボールのアニメをちゃんと見たことがないのであくまでイメージですが)

主人公が魔女の宅急便のジジ(黒猫)と
トトロのまっくろくろすけを混ぜたような黒猫の妖精の少年。
人間形態になったときには猫耳。

主人公視点で物語が進み、
テーマは終盤に向けて浮かび上がるように作られているので、
テーマを言ってしまうとネタバレになってしまいます。
ネタバレを嫌う人は、以下は読まずに作品を先に見るようにしてください。

{netabare}人間と妖精(自然)との共生がテーマで、
人間による自然破壊等により、妖精の世界が侵食される中、
タカ派とハト派に分かれた妖精界の争いに、主人公が巻き込まれるといったストーリー。
テーマ設定はありがちで特に新味はありませんが、
やはり子供がメインターゲットになるでしょうから、
このくらいシンプルでもいいのかなと思います。

終盤になるまで敵味方が分からない流れは良かったと思います。
善悪を考えた場合、タカ派ハト派のどちらが悪というわけでなく、
この設定の中では、まずは人間が悪でしかるべきなのですが、
タカ派に暴走させたことにより、そこが有耶無耶になっているのが気になりました。 {/netabare}


技術的には、劇場用アニメとしてのクオリティを十二分に満たしており、
特に背景美術に手がかかっているなと思いました。
この技術で大人も唸るようなテーマ設定の作品が出てくるといいのですが、
そうなると、共産党の統制が足かせになってくると思われ、
そうはならないのだろうなと残念に思うと同時に、
日本アニメの優位性はまだまだあるのかなとも思いました。

{netabare}他サイトのレビューなどを見てみたところ、一部に共産党のプロパガンダ映画という意見があり、
なるほどなあと思いました。
私はそこまでは思い付きませんでしたが、少数民族の同化政策に当てはめれば、
人間が中国で、妖精が少数民族でと、当てはまらないこともないんですよね。

ただ、もしそういう意図があるとするならば、
自然を破壊する人間役が中国というのはかなり自虐的だし、
少数民族を特殊能力を持つ妖精と位置付けるのは、かなり持ち上げてるし、
共生の道に向かうものの、妖精を人間の被害者として描いていることには違いなく、
本当にそんなメタファーを共産党が進んで受け入れるかどうかはかなり疑問です。

むしろ作者が共産党に気付かれないように持ち込んだメタファーかも知れず、
作者の安否が心配になりますね。 {/netabare}

投稿 : 2022/01/13
閲覧 : 245
サンキュー:

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