さえぽん さんの感想・評価
2.1
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 1.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
原作はとても面白いですがアニメは凡作に仕上がりましたね
毎回この事を冒頭に書いていますが、
私のレビューは超辛口なのでアニメが大好きな人は回れ右したほうが良いと思われます。
原作がとても面白い&素敵な作品なので凄く楽しみにしていた反面、
2流3流のアニメしか作れないオー・エル・エムが担当という事でかなり不安要素も大きかったです。
まず最初に言いたいのが、キャスティングが激しくミスっていますね。
大半のキャラは合っているのですが、
主人公の只野君が本当に合ってません。
何故只野君をこんなに低音のイケボイスにしましたか?
ここで本当に制作陣のセンスの無さを感じました。
この作品原作では元々コメディで、時々感動的な話が挟まれるのですが、
主人公の只野君が学園でもヒエラルキーが最低レベル本当に冴えない男子として描かれています。
その只野君が時折見せる内面的なカッコいい部分がほんの少しづつ見えて、普段の冴えない姿からのキャップの差を感じて感動したり、ヒロインの女子達が惹かれたいと、そういう流れの作品になっているんです。
しかしアニメでは只野君が本当にイケボイスなので、あまり冴えない男子に見えないんですよね。
まあキャスティングされた声優さんの梶原岳人さんも元々そんなに実力のある声優さんでもないので、制作スタッフもセンスがない、声優さんも実力がない、で原作を読んでもうまく主人公像すらも掴めずにこんな主人公に仕上がってしまったんたんだと思います。
そして、古見さんですが、原作だとあれだけ圧倒的美少女感が出ているのにこのアニメでは何故か原作ほどではありません。
割とキレイ目な無口な美少女、というレベルになってしまっています。
古見さんはほとんど話さないキャラなので、それで原作通りの人物像を描けていないというのは、アニメ制作陣のお話の構成や演出の実力がその程度だったという事だと思います。
その辺がアニメだと原作と比べて笑いも感動も薄くしてしまって見事な中途半端な仕上がりになってます。
OPの曲も爽やかな曲を当ててこのアニメを感動作品、のように仕上げていますがこの作品は元々コメディ作品なのでとても違和感を感じます。
原作のオダトモヒトさんのように基本はコメディ路線として構成して所々に感動するお話を混ぜて際立たせるという手法で良かったのに、何故か感動ストーリーという雰囲気を全体的に持たせたアニメにしてしまったのでなんだか微妙なアニメ作品になってしまいました。
誰が只野君をこんなイケボイスで構成したんでしょうかね。
総監督の渡辺歩さんは宇宙兄弟とかを手掛けた方ですが他の作品でもセンスが光るアニメを沢山作ってらっしゃるのですが、誰がこのキャスティングを押したんでしょうねか?
監督の川越一生という方がアニメ監督するのがこの作品が初めてだったようなので、彼の影響でこうなってしまったとしたら、この人は監督としての才能は皆無ですね。
今までのように絵コンテと演出だけで我慢していてください。
古見さんは実写化が先でテレビドラマ化されていましたがこちらは高校の映像制作部レベルの本当のゴミみたいな作品でした。
なのでアニメは期待してただけに残念ですね。
多分違う制作会社が作っていたらもっと良いアニメに仕上がったと思います。
所詮鯛の様な高級食材を調理しても料理人がオー・エル・エムだとこんな程度の料理しか仕上がらないと思うのでまあしょうがないですね。
原作の素晴らしさからするとアニメ史に残る名作になりえた作品でしたが、数年経ったら原作のファン以外はこのアニメのタイトルすらも他人に言われない限り思い浮かばなくなる程度の凡作に仕上がってしまってしまいました。
原作者のオダトモヒトさんには同情の念を抱きます。
合掌。