タック二階堂 さんの感想・評価
3.6
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
どうしてこうなった?
詳細は公式サイトでも見てください。
2019年「このライトノベルがすごい」で、総合と新作で1位を獲得した初の2冠ラノベとして注目を集めた、瘤久保慎司さん原作小説のアニメ化作品です。
制作はOZ。正直、これまでの情報が探しても出てこない制作会社ですが、監督がWHITE FOX所属の方で、これまで「リゼロ」の作監などを務めているので、WHITE FOXにゆかりのある会社なのかもしれません。
文明が崩壊し、砂漠と荒野が広がるディストピアの世界観で、「錆び風」の原因と言われているキノコを扱う「キノコ守」の少年・赤星ビスコが、霊薬キノコである「錆食い」を探すために、町医者の猫柳ミロと冒険のたびに出るお話のようです。
で、
=====初回視聴後、所感です。
{netabare}
謎の僧侶に、関所のおじさんが全部、いろいろと説明してくれました。ありがとう笑
そして、風俗嬢達に元締めのおばあさんが全部、いろいろ説明してくれました。おばあさん、ありがとう笑
ということで、極めて不自然ではありますが、視聴者に世界観と状況、謎などをキャラに説明させてくれたおかげで、ある意味ではスッとストーリーに入ることができました。
原作人気が高いため、前評判も爆上がり状態で始まった初回でしたが、期待を裏切らない良作を予感させる立ち上がりだったと思います。
ビスコにミロって、なんだか「強い子になあれ」と言われているような組み合わせですが、キャラの作画も良好で、声優に“す”こと鈴木崚太くんと花江夏樹くんと不足ないキャスティング。まあ、「また炭治郎ね」という感じがしなくもありませんが笑
初回は、世界観と雰囲気を見せ、いろいろな謎を散りばめ、次が気になる引きというところで、これは文句なしに継続視聴です。不作の今期で、ようやく骨がありそうな作品が登場した感じです。これは、ひょっとすると「鬼滅」「呪術」レベルのヒット作になるかもしれないですね。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
あ、あの謎の僧侶、ビスコだったのね。
ていうか、昼間の関所でのバトルと、夜のキノコを出しまくって戦っているビスコと、ミロのストーリー…
3エピソードも同時並行に進めてザッピングのように見せる構成が、理解をすべて阻害していた2話までから、ようやく収束してきてビスコとミロのバディが誕生。進め、秋田までというのが3話。
いや、いい加減にしてくださいよ。
スタートラインに着くまでに3話もかけないでよ。
ストーリーが面白そうなだけに、こういう余計なザッピング構成が本当にもったいない。ま、次週からのロードムービー的な話が本番ってことなのでしょうね。
ていうか、次週「蟹に乗る」って、なんなんだよ。
{/netabare}
=====第7話視聴後、追記です。
{netabare}
面白いんですけどね、なんかちょっとストーリーが上滑りしているというか…
なんでミロの姉さんが登場したのか。霊薬の錆喰いを運ぶためだよね、これでは。
知事?は、なんでビスコたちが龍みたいのを倒したの知ってるの? その後にミロの姉さんを人質にする展開のためでしょ。
こういう、展開ありきでストーリーが進んでいく感じが、上滑りの要因な気がします…
面白いだけに、ちょっともったいないという感じです。
{/netabare}
=====第9話視聴後、追記です。
{netabare}
いやあ、もう、なんでこうなったかなあ…
まず、BL要素は要らないです。愛してるなんてレベルの絆が生まれるエピソードを描けてますか? ここまで。
いつでもトドメを刺せた黒革に「逃げろ」って、どういうことよビスコ。一緒に溶鉱炉に落ちる展開にしたいがためでしょ、それって。
ていうか、ことごとく掘り下げが浅いんですよね。だから、命を賭して黒革との決着を付けにいくため、ミロと今生の別れというシーンも軽いのなんの。
なんか、なんでそこまで恨み合っているの?としか見えないんですよね。
明らかに尺不足と、脚本から演出に至るまで、すべてうまく機能していない印象です。あんまり、こういうことを言いたくないのですが、制作がMAPPAなら、ufotableなら、WIT STUDIOなら、名作になっていたかもしれないのに…
{/netabare}
=====第11話視聴後、追記です。
{netabare}
進撃のテツジン(28号かな?)が忌浜に向かって歩き続けているという、同期「進撃の巨人」とまったく同じことやっています。
ただただ歩き続け、錆のブレスを吐きまくる黒革ことテツジンに、効きもしねえキノコの矢を撃ちまくるだけのミロことビスコ憑依のパンダ的な何か。
何の役にも立たねえパウーとチロルが、ただただ追いかけてくるだけ。忌浜自警団が、ただただヘリとか戦車で攻撃するだけ。で、錆のブレスで錆びるだけ。
ストーリーの進展も何もありゃしねえ、と思っていたら、巨人の延髄を斬りつけるミロ(進撃の巨人かな?)。そこから出てきたのが、なんとビスコ。これが実体のあるビスコなのか、それとも霊的なナニカなのかもわかりません。ただ「聞こえてたぜミロ。あの世の手前でお前の声が」とか言ってるから、生きてたんでしょうねぇ。
じゃあ、なぜビスコの魂はミロに憑依していたの?
ていうか、テツジンに手で払われて、壁にものすごい勢いで叩きつけられたミロ。なんで、それで生きてるの?
これ、ホントに「このラノ」の大賞作品なんでしょうか。それとも、原作を大きく改変しているんですかねぇ…
うーん…
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
なんかビスコが生きてて、復活したら矢を射ると錆喰いを生み出せるようになってて、テツジンを倒しに行く前にパウーからキスされて、なんやかんやあって黒革を葬って、忌浜から出る際に初回に出た看守のおじさんに正体バレて、待てえルパーンみたいにエンドでした。
なんそれ。
このラノ2冠という実績を引っ提げ、鳴り物入りでスタートした今作。確かに世界観とか、設定などは面白そうな雰囲気がありました。
しかし、序盤の3ルートの展開をザッピングする演出に「ん?」となり、そのあとは蟹に乗って秋田を目指してたはずなんだけど…
そんなロードムービーの面白さはまったくなく、中盤からは黒革との対決に終始したという…
あのー…
いろいろと「サクガン」の急降下とカブるんですが…
これが原作のせいなのか、監督・脚本家のせいなのか、原作未読なのでわかりませんが、少なくとも鬼滅や呪術並みの作品になると予想した僕が赤っ恥をかいたということですね。
うん、面白くありませんでした。
{/netabare}