タック二階堂 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ガチ元警官による交番勤務のコメディ。
詳細は公式サイトでも見てください。
10年間、警察官としての勤務経験がある作者・泰三子さんが、その実体験を元にして描く講談社『モーニング』連載中の作品のアニメ化です。
去年の夏には日テレで、永野芽郁さん、戸田恵梨香さんのW主演でドラマ化もされているほどの人気作です。
制作は、前作品で超ウルトラスーパースペシャル訳がわからない作品を手掛けたマッドハウスです。
架空の街・町山市の交番に勤務する2年目の新人・川合麻衣のところに、刑事課でパワハラ行為によって交番勤務に左遷された藤聖子巡査部長がやってきて、教育係としてバディを組むことになるというお話。
んと、まあ、女子版「こち亀」みたいな感じだと思ってもらえれば間違いないです(いや、大間違いだわ)。
んで…
=====初回視聴後、所感です。
{netabare}
まあ、上に書いたとおりの初回で、キャラの顔見せ要素が強かった初回です。
泥棒を逮捕して取り調べをしたり、小学校に交通安全指導に行ったり、麻衣の父親が娘に金を借りに来て、藤といっしょに警察官宿舎で酒飲んだりという話。
うん、面白かったですよ。
ただ、気になったのがコンビ漫才のテンポ。なんというか、少しまだこなれていないといった印象を受けました。これは、エンジンが掛かっていないだけなのかもしれないですね。回を追うごとに、もっと切れの良い漫才が見られるんじゃないかなって気がします。
たとえば、藤が交通違反切符を切って罵声を浴びた後に、ひとりブツブツと呪いの言葉をつぶやくシーン。ちょっとね、聞こえないんですよ。こういう細かいところで、スタッフを含めてこなれていない感があったかなという感じがしました。
あとは、これってギャグコメディですよね。ボケたツッコんだの流れから、急に真顔でいいこと言ったりします。宿舎で酔っ払って警官のことを「マッポ」と言おうとするオヤジにツッコんだかと思ったら、急にしんみりといった感じ。
こういう展開が何回かあり(小学生の前で急に真面目なこと言ったりね)、その後、いきなり警察官募集のポスターみたいなことしちゃった―、って藤が走り去っていくシーンとか、こういうギャグとハートフルがくるくる変わって忙しいなという印象。
これが原作のせいなのか、アニメの演出なのかわからないですが、なんか違和感がありました。
ただまあ、コメディとして面白そうですし、作画も萌えに媚びない「ちょうどいい」感じのキャラデザですし、悪くはないかなといったところ。継続視聴してもいいんじゃないかなと思いますよ。
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}
うん、ここまで安定して面白いですね。
漫才コンビの掛け合いも、いい感じでこなれてきた感じです。
とにかくまあ、石川由依さんに「勃起した陰部」と言わせただけで、もう勝ち組です笑
{/netabare}
=====第7話視聴後、追記です。
{netabare}
シャブの売人を挙げて、取り調べをするという1話まるまる1テーマの回でした。
いや、お見事。
Aパートこそ、なんかぼんやりした話だなと思わされましたが、Bパートでビシッと決めてきました。思わずホロリとさせる上手い脚本。
これが、この作品の真骨頂なのでしょうな。
良い回でした。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
終盤にかけて、丁寧に性犯罪者の容疑者確保というエピソードを描きました。性犯罪の被害者が、男性に対してトラウマを感じるようになるからと、男性の「強面美術館」の面々は隠れているというエピソードとか、本当に警察官でなければわからない小ネタをしっかりと描いてくれました。
うんうん、こういうのでいいんだよ、という言葉が自然に出てくる良作だったと思いますよ。
キャラデザも、古くさいけども嫌味のない、ちょうどいい感じでしたし、1話に2エピソードというテンポの良さも飽きさせない作りで、これは低調だった今期では派遣候補圏内に食い込む善戦を見せたと思います。
ま、こういう作りなんで、いつでも2期が来てもおかしくないし、来てほしいと思わせる作品だと思います。安心しておすすめできます。
{/netabare}