ようす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
少年の揺るがぬ決意は、世界の憎しみと溶け合って沈みゆく
劇場版「コードギアス 反逆のルルーシュ」三部作の第三部。
この劇場版は、アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」の
1期・2期を再構成して作られています。
すっかり内容を忘れていて、「あれ?劇場版オリジナルストーリー?」とかとぼけたことを考えながら見ていましたが、
内容に一部変更があるだけで、
展開はTVシリーズと同じです。
最終回はやはり衝撃的でした…。
結末を知っているのに、涙が止まりませんでした(´;ω;`)
第三部は140分ほどです。
● ストーリー
世界の三分の一を支配する大帝国・ブリタニア。
日本はブリタニアの植民地となっていた。
ブリタニアの皇太子だったルルーシュは、妹のナナリーと共にエリア11(かつての日本)で暮らしていた。
ある日、ルルーシュは謎の少女・C.C.(シーツ―)と出会い、
特別な力“ギアス”を手に入れる。
ギアスを使うと、
他人に絶対服従の命令をすることができる。
ルルーシュは仮面をかぶって“ゼロ”と名乗り、
ブリタニアに抵抗する人間を集めて“黒の騎士団”を作った。
いよいよ黒の騎士団とブリタニアの全面戦争が始まる。
戦いはどんどん複雑になっていき、
ルルーシュが共に戦う相手も変わっていき、
何のためにルルーシュが戦っているのか、
わからなくなっていました。
大切な人が平和に暮らせる世界を目指すのなら、
みんなと手を取り合うのが早いのではないか?
そう思って、ルルーシュの戦う理由や目的や、
誰のためなのかがわからなくて、
ただスザクと共に死に場所を求めているようにしか感じられなくて。
しかしそんなもやもやも、
設定に矛盾が生じてないか?という疑念も、
ラストの展開で納得。
すべてはルルーシュの計画通りでした。
衝撃的…。
途中、だらけてしまったようにも感じましたが、
この作品は結末を見てこそです。
やっぱりすごい作品だよ…。
≪ 優しい世界 ≫
誰もが、安心して暮らせる、平和な世界を願っている。
それなのに、世界には戦争が溢れていて。
ルルーシュもスザクも、
大切な人が願う世界のために戦い続ける。
守るために。答えを得るために。
その結果、すれ違いも生まれてしまって…。
それでも自分の大切なものたちのために、立ち止まれない。
ルルーシュという少年が、
私にはいまひとつつかめていなくて。
自分の目的と大切な人のためなら、
他の何かや誰かを犠牲にすることはやむを得ないと考える。
仲間を駒と呼び、
頭脳を活かして目的を達成していく。
そんな冷酷なはずの少年が、優しい人であるなんて、矛盾しているはずなのに、ルルーシュはそういう少年なのです。
誰も信じず、裏切ったり裏切られたりしながら目的を達する。
みんなルルーシュの目的に賛同しているのに、
なんで最後には敵になっちゃうんだ。
自分のため、と言いながら、一番犠牲にしているのは彼自身の心。
一人で抱えて、孤独に戦う。その先に優しい未来があると信じて。
自分の目的のために、誰かが傷つく嘘も平気でつく。
でもそれは、相手以上に自分を傷つけている。
でもね、それに気づいてくれる人がいること、
ルルーシュはちゃんとわかっていたかな。
{netabare}
ラストは、ルルーシュの意図にナナリーがちゃんと気づいてくれたことが、
せめてもの救いでした(´;ω;`)
{/netabare}
● 音楽
【 OP「WORLD END」/ FLOW 】
TVシリーズと同じOP。
やっぱりかっこいいね♪
ギアスシリーズ、名曲多い^^
【 主題歌「NE:ONE」/ Survive Said The Prophet 】
作中では、
いまひとつ印象に残りませんでした。
かっこいい曲ではあるのですが。
● まとめ
これにてTVシリーズ50話をまとめた三部作は、
結末を迎えました。
やっぱりすごい作品だったな…。
TVシリーズは視聴済みですが、
改めてこの作品を見てよかったと思いました。
140分は長いから、とりあえず途中まで見ようと思って見始めたのに、
面白くて一気に見てしまいました。笑
ちなみに、劇場版には続編「復活のルルーシュ」があります。
三部作に満足できたので、
そちらも見てみたいと思いました^^