れるびい さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ただ願って 願って
かなり前、妻夫木聡さん主演で実写映画化もされています。
高校生くらいの時に観て、きわどいシーンもあったと記憶しています。
実写作品の印象が強いためかなり不安な気持ちで観ましたが、、
素晴らしかったです。
アニメ表現が完全に良い方に作用していると思いました。
下半身不随の少女ジョゼと健常者の青年恒夫。
ひょんな事から恒夫はアルバイトでジョゼの世話役になります。
一般的な青年の恒夫に対して、外の世界を知らず、
その境遇からか心を閉ざしがちで他人にキツく当たるジョゼ。
恒夫がジョゼを外に連れ出す事でジョゼは色んな物を見たり
友達ができたり、少しずつ閉ざされていた世界は広がって行きます。
一方、メキシコの海で魚を見るという夢を持っていた恒夫ですが、
交通事故にあい大けがをして入院する事になります。
もう海に潜れなくなるかもしれないと医者に言われ、
夢を諦めそうになります。大けがをした事で理解していきます。
ジョゼが抱える苦悩を。手を伸ばす事の恐怖を。
恋愛模様と言うよりもジョゼと恒夫の成長していく姿に
心を打たれ、エンドロールで久々にボロボロ泣きました。
このジョゼというキャラは最初メチャクチャ世間知らずで
メチャクチャわがままで臆病で口が悪い。
しかし最後にはあら不思議、どれも彼女の個性や魅力として映り、
ただのかわいい女の子になっていきます。
困難に直面している状況は実は一番人を成長させる瞬間でもあるし、
乗り越えようとしている姿は何よりも涙を誘います。