よ! さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
宝塚歌劇団に全く興味が無い人間でも十二分に楽しめた
これを観る気になったのは、単純にあにこれでの評価が高かったから。
あにこれで評価が高くても、自分には合わない作品てのはよくあるものです。なので、3話くらい観てつまらなければ切ればいい、程度の軽い気持ちで観てみました。
そんな感じで見始めたら、一話目からグイグイと引き込まれ、気付けば一気見(笑)名作あるあるですな。
老若男女に手放しでオススメします。
宝塚歌劇団?そんなの知らんわ!なんて人でも誰でも楽しめます。
名作です。
声優さんの上手い下手って正直分からんけど、これだけに関して言えば、声優さん達めっちゃ頑張ってるなと思った。
{netabare}
この作品の何が面白いのか、自分なりに分析してみました。
唐突ですが、悩みの無い人間なんて居ないんですよね。
上手く行っていない時、新しいことを始める時、今までやってきたことを諦める時、非日常的な何かに相対する時、ただ単に日々を生きているだけでも人は常に悩みに付きまとわれています。
悩みの原因の多くは人には見せられない負の感情です。これみんな持ってますからわかりますよね。
この作品の何が良いかって、本来なら重くなりがちな負の感情にまみれた人の葛藤を、重くなり過ぎないよう描いている部分です。
だよな?
少なくとも俺はそう思った。
この物語のストーリーらしきものを考えてみた時、ストーリー、あるようで無いんじゃね?と感じた。
キャラクターひとりひとりの人間模様が、そのままストーリーな感じで、ひとりひとりの人生がストーリーになっている。
もっと言えば、物語に引き込まれ過ぎると物語の中の観客にでもなったかのように感じ、物語の全体像なんてどうでも良くなる。
この作品をチープな言葉で表せばただの群像劇なのかもしれないけど、一際輝く主人公と思しき者は確実に存在している。故に群像劇ではない。なのに群像劇のように感じる。
キャラクター個々の人間味が強いからだわな。
登場人物の殆どが、これだけ悩みに喘いでいる
のに重く感じさせない。重くないから見ている方も疲れずに、気楽に見れる。
随所に散りばめられた笑いのセンスも良い。
軽いノリなのに悩みは重く、緩んだと思えば引き締められ、たまにホロッとさせる。
上げ下げが激しく、全く退屈させない。
物語の面白さは起伏と緩急。これ絶対。
これを完璧にこなしているから面白いのは当たり前。
これだけ悩みのオンパレードだと、一個くらいはそうそう、そうなんだよと共感できる部分、あるよね。
そりゃ面白いよ。人間ならな。逆に面白くないって方が不思議ってもんだ。
{/netabare}