Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
苦悩を突き抜けて、歓喜に至れ
この作品の原作はゲームだったみたいですね。
MAPPA、マッドハウス、グラフィニカ、スタジオイースターという4社が協働して制作された作品なんだそうです。
4社もの会社が協働で制作するなんて珍しくありませんか…?
音楽は人の心を照らす光――
突如として、その『光』が世界から奪われる。
空から黒い隕石『黒夜隕鉄』が降った夜、世界は様変わりした。
黒い隕石から生み出された異形の怪物『D2』が、
大地と人々を蹂躙し始める。
D2は人の奏でる旋律に惹かれ、やがて『音楽』そのものが禁忌とされた。
だが、その怪物に抗う者達が現れる。
音楽を力とする少女達――『ムジカート』。
彼女達は、人類史に残る偉大な歌劇、
楽曲の楽譜(スコア)を身に宿し、
D2を撃ち破る力とした。
そして、彼女達を指揮し、導く『コンダクター』。
2047年。D2との抗争によって荒廃したアメリカ。
コンダクターの『タクト』は、ムジカート 『運命』と共に
ニューヨークを目指して旅していた。
音楽が失われた世界で、音楽を渇望する『タクト』
D2の殲滅を望むムジカート『運命』。
二人の少年と少女が生み出す旋律は、
歓喜かそれとも絶望か――
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
私にとって毎週の視聴が楽しみな作品でした。
静と動のギャップが半端無く、特にバトルシーンでの躍動感は鳥肌モノでしたよ。
そしてコゼット役の若山詩音さん…
これまで、「空の青さを知る人よ」の相生あおいや、「SSSS.DYNAZENON」の南夢芽を演じてこられた方なんですが、凛とした声質がとても耳障りが良かったと思いました。
どんどん色んな声優さんが出てきていますね。
狭き門というのも十二分に分かる気がします。
さて、物語の方ですが、コンダクターとムジカートが対となって異形の怪物であるD2から街や人を守っているのですが、コンダクターとムジカートによる「開演」が戦闘開始の合図…
コンダクターが状況に応じてタクトを振り、そのタクトに呼応するかのようにムジカートが一気に動き出す…
この一蓮托生による戦闘シーンがこの作品ならではの見どころでした。
この手の敵って、次から次へと湧いてくるのが定石で、主人公サイドはいつだって数の暴力による絶対的不利な立場に追い込まれるのはこの作品も一緒…
でも九死に一生のチャンスから大逆転というのも定石ですが、残念ながらこの作品には当てはまらなかったようです。
完走して振り返ってみると、この物語は全然終わっていないんです。
多くの犠牲を出しました。一部の膿を出せたかもしれませんが、結局D2の脅威は全然終わっていないんです。
でも、原作がゲームだとこういう終わり方になるんですかね。
ゲームで終わりを迎えないと、真のエンディングが見れないパターンのヤツです。
ですが、登場人物の全力全開であの一瞬に懸けた思いはしっかりと伝わってきました。
そう、運命はちゃんと扉をたたいたんです。
公式サイトの「Intermezzo」に、関わった人たちの決意や手記が記されています。
URLはコチラです↓
https://anime.takt-op.jp/special/intermezzo/
これを見ると、少しだけ作品に対する見方が広がった様な気がします。
兎にも角にも運命の可愛らしさと格好良さに色々持っていかれた気分です^^;
でも可愛いのは運命だけじゃありません。
みっくの演じているタイタンだって相当でしたよ。
色んなコンダクターとムジカートが登場します。
みんなD2と対峙するために戦っているのでしょうけれど、思考が捻じれ切ってしまったコンダクターにより、物語は何やら怪しげな様相を醸し出し始めます。
それでもしっかりと守られた約束には思わず感動してしまいました^^;
オープニングテーマは、ryo (supercell) feat. まふまふ, gakuさんらによる「タクト」
エンディングテーマは、中島美嘉さんによる「SYMPHONIA」[6]
個人的にオープニングは大のお気に入りでした。
1クール全12話の物語でした。
良き物語でした。
ここまでの躍動感を味わえたのは久しぶりのように思います。
しっかり堪能させて頂きました!