ゲリオ さんの感想・評価
2.5
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 2.0
音楽 : 3.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
典型的なシナリオ崩壊作
作画が良く、気合の入ったオリジナル作品として期待をするも、中盤以降で信じがたい程に評価を落としたアニメ。
見た人のほぼ全員が感じたことだろうが、シナリオ展開があまりに無茶苦茶で物語の体すらなしていない。
おそらくだけど、2クールの予定が急遽1クールにせざるを得なくなり、やむを得ず大幅に脚本を圧縮させたのではないかと。
キャラについては、ヒロインのフェナに全く魅力がない。
終盤のシナリオでいきなり「世界の鍵を握る人物」みたいになったけど、視聴者的には最初からずっとうるさいだけの無能。特殊な力のある人物に描かれる場面は皆無だったので視聴者置いてけぼりどころではない。
ラスト2話で観念的な話になった点は絶句。急に壮大なSF感出されても困る。なんでうるさいだけの馬鹿女が神みたいな存在になっとんねん。
10話までなら普通のB級凡アニメくらいでそこまでボロカスに叩く程ではなかったが、マジな話ラスト2話で年間ワースト入りするクソアニメと化した。
作画は良かったので、あくまで”年間ワーストシナリオ部門"にノミネートって感じ。
雪丸たちゴブリンの剣士7人については…
無駄に真田家って設定だし真田十勇士っぽくしたいならあと3人入れろよ思った。
まず間違いなく一人ずつカッコよく散る展開になるかと思ったら最終的に全員生きとるし、そもそも活躍シーンがなかった奴ばっかだし。
紫檀が急にウジウジしだした展開には何か意味はあったのだろうか?どう考えても「フェナを頼むぞ、親友…」「シタ〜〜〜ン!(涙)」って感じで死ぬべき存在だったのに、最後コイツ結局なにもせんかったなぁ…w
あと、あれだけビビり散らかしてた「紫檀の兄」も特に言及なし!最終回で一瞬映ったくらい?
それと!女海賊団ランブルローズとは何だったのか!(笑笑笑)
重要ポジを担う第3勢力かと思いきや第7話で爆散されて草生えたわ。
タイトルは海賊王女だけど、主人公側に海賊感はまるで無かったし、彼女らが唯一の海賊要素だったね。
アベルとかいう作品を駄作たらしめた戦犯より余程魅力あったのに早期退場は残念だった。
「実は生きてました」って再登場はいつかな思ってたら最後まで物語に絡んでこんかったことに驚き。(最終回ラストで割と可愛いキャラデザだった3人の生存は確認できたけど、逆になんでコイツらだけ生きてんだって思った)
今思えば、脚本の変更が余儀なくされたターニングポイントは、7話ではないかと予想!
そうじゃなきゃ無意味なメインキャラやら、無駄死したランブルローズやら、説明が付かないこと多すぎるでしょう。
ただ、2クールあったとしても良作になっていた可能性は低い。序盤から主人公たちの行動の目的や動機が不明確で、視聴者が引き込まれる要素は皆無だったからね。
簡単に言えば、最初からつまらなかったけど最後の方は超超つまらなかった。と、それだけの話。
まとめの総評としては、ビジュアルや音楽はレベルが高かったのに、シナリオが全て台無しにしてしまった残念な作品、って感じ。
それにしてもオリジナルアニメに当たりがないという近年の状況は非常に嘆かわしい。
人気原作のアニメ化は言ってしまえば「面白いのが当たり前」なので、やっぱりアニメが面白い作品はオリアニであってほしいというのが俺の乞い願うことなので。
ただ、ずっとそう思ってアニメを見続けてきたんだけど、他作含め今期のオリアニを見てその希望は叶いそうにないことを悟った。
今の業界には面白い脚本を書ける構成作家は存在しない。
本当に悲しくなりました。