二足歩行したくない さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
待ち焦がれていた人に会うまでの前奏曲
ファミ通文庫のライトノベルが原作のアニメシリーズ1作目。
ただ、本シリーズはライトノベルのアニメ化作品というわけではなく、原作を補足するような内容です。
そのため、本作単体で見ても十分に楽しめず、『劇場版"文学少女"』を続けてみるか、原作を読むか原作既読でないと、意味が通らないと思います。
アニメシリーズは全3話となっており、各話でメインキャラが異なります。
各話で本編"文学少女"シリーズの語り手「井上心葉」くんを取り巻く3人の少女がメインになります。
1作目の本作は、"文学少女"シリーズ主人公の「天野遠子」先輩がメインです。
タイトルの通り、本編の前奏曲、前段階のエピソードで、遠子先輩の過去や、作家"井上ミウ"との出会いが描かれています。
私は"文学少女"シリーズは本編のみ全話読了済み(『見習い』シリーズ、『半熟作家』シリーズは未読)ですが、本作のエピソードは本編中にはなかったように思います (読んだのがかなり前なのでもしあったなら申し訳ないです)。
そのため、ラノベ読了済みであっても新たに楽しめる作品だと思います。
動いて話す遠子先輩は見ていて楽しかったです。
遠子先輩過去編が語られていますが、そもそも"文学を食べて生きる"という人ならざる性質の秘密に触れられなかったのが残念でした。
原作でもそこは結局語られず終わってしまったのですが、文学を深く愛すると自ずとそういう肉体になってしまうということなのでしょうか。