ハニワピンコ さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
憧れと愛情
このアニメの一番面白いところは、原作がアダルトゲームで、誠がやるとこまでやってるのに、描写もセリフも絞って、R-18にはならないようにしてるところ(一部年齢制限をかけられたことはあるみたいだが)
やばいアニメだとは知ってたから、色物を見る感じで見てたら、予想の何倍もヤバかった
個人的には清浦がキスしだした辺りからは、もう予想の何倍も凄い爆笑必須の全ての選択を間違った男の転落大物語と言った感じで、ラストにどう殺されるかだけを楽しみに見続けた
桂さんが誠にも西園寺にも裏切られて、更には周りからは冷たくされて、そりゃハイライトも無くすわと終始可哀想だと思いながら見ていた
桂さんじゃなくて西園寺に殺される展開とは思わなかったから、ラストのやり返しパートは前半との対比も含めて痛快で、中々に面白かった
結局誠の何がいけなかったってそりゃ"責任を取らずケジメをつけようとしない"ところで、桂さんに関してキッパリと言わずに濁していた事はまず第一の間違いで、それ以降も色々な女に手を出していって桂さんのことは放っておくというのも理解できないし、西園寺に関しては妊娠という最終段階に際しても、逃げ、新しい女に手を出していくという、圧倒的逃げのクソ男ムーヴをかまし続けた結果、あのような事になったんだと思う
けれど正直高校生の頃なんて「俺は俺のことを好きな人が好きだ」の名言の通り、アプローチしてくる人全員を好きになってしまうのは分かるから、中々手を出させてくれない桂さんから目移りしちゃうのはあまり責められない。ただし責任は取れ。取らずに逃げた事に関しては「誠死ね」と言いたい
まぁ、"責任"という観点から見れば、途中誠に対してアプローチをした子も全員同様に罰は受けるべきだと思うけど、ラストはあの三角関係に描写を絞ったからこそ強烈なインパクトが与えられたと思うから、まぁ仕方ないね。絞りに絞ったからこそのあの後味の悪さと終わりの不気味さは素晴らしい
2007年のアニメ化から今に至るまで、このアニメを見たことがない人でも一度は「誠死ね」や「さよなら」を見たことがあるくらいの知名度とカルト的人気を誇る本作
初めて見てみて、予想に反した誠のイメージに驚いたのと、倫理観と貞操観念の狂った周りのキャラに圧倒的された。確かにこれは何度も見てしまうかもしれないと思った。それくらい強烈だったし、ネットではネタ要素が強いかもしれないけれど、普通に面白い作品だった
物は手に入るまでの過程が最高潮だとよく言われるが、それが熱望した"憧れの人"であったら尚更その手に入れた後の落差には苦しむだろうなぁ…
と、最終話ED後のCパートの語りを聞いて思った
さいごに
この感想を書き終わった後にクリスマスイブにやってたAbemaでの一挙を最後の方だけ見たけれど、やっぱこういう系の作品はコメントで茶々入れながら見るのが一番面白いね
メリークリスマス伊藤誠!