レオン博士 さんの感想・評価
3.4
物語 : 1.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
音楽が世界を救う?
【紹介】
音楽は人の心を照らす光。
だけど、急に黒い隕石が降ってきて、その光が世界から奪われた!
2047年、隕石から出現した怪物によって荒廃したアメリカでコンダクターである主人公が、音楽を禁忌とするD2をせん滅させようとするヒロインと協力して戦う話
街中で音楽を奏でるとどこからともなく、音楽許さん警察と化した化け物が襲ってくるのでそれを退治しながらニューヨークを目指す
【作画と音楽】
どちらもすごく高品質で全体的にオシャレ感漂う映像美が素晴らしい。
バトルシーンの作画や演出が抜群によく、このアニメの一番の魅力はココ。
【キャラクター】
とりあえずコゼットは可愛い。
でもタクトを筆頭に非常識なキャラが多く、コミュ障なのはいいけど、街を壊しても悪いと思ってないところが酷くて、人の店の壁壊したり、化け物を退治するために人がいっぱいいるところにおびき寄せたりと周りの迷惑を全然気にしてない。
これはキャラの設定というよりも、シナリオ書いてる人がそういうところまで頭が回ってないっぽい。
それとも、音楽が消えて人々の心が荒んでそういう人に迷惑をかけてはいけないっていう感覚も死んでしまったのでしょうか?
あと、ゲームでいうと好感度0なのに、急に好感度90くらいのイベントが始まる支離滅裂さが時々あるのが気になった。
タクトとコゼットの関係性も少し薄いかな。描写の仕方の問題?
【シナリオ】
全体的に話の展開が不自然で唐突。キャラクターの行動が短絡的で共感しづらい。
作品のテーマが音楽なのに、あまり音楽を効果的にシナリオの中で使えていないところも残念。
曲とバトルを結び付けた設定はすごく面白いと思う。
世界観設定の着想は良いと思うし、話はだんだん面白くなる感じで面白いところも多かった。
でも設定の作りこみが甘くて荒唐無稽なのでもう少しなんとかならないかなーって思った。
音楽が力になるって設定なのに、バトルは全然音楽と関係ないのが本当に勿体ない。
バトルとBGMとコンダクターの動きがシンクロしていないので、コンダクターがいる意味がわからない。
ただ戦闘中に棒振り回しているだけに見えるので、もう少しちゃんとして欲しい。
世界観の作りこみが浅いのと、この作品独自の専門用語もなんかふわっとした紹介だけで具体的な説明を避けてる感じ。
音楽が禁止されているのに、街中にピアノが調律された状態で置いてあるのはどういうことなの?
屋根はあったけど、ほとんど野外ですぐ悪くなるし、調律も定期的に必要。
禁止されているなら調律する必要もないし、調律するほど大事にしているならあんな場所に置いてちゃいけないと思う。
あとは、10話の展開とかかなり酷かったし最後の締め方もなんか微妙で、あまり好きな終わり方じゃないかも。
【総評】
映像と音楽はとてもいいけど、設定の曖昧さが気になることが多く、とても惜しいと思った。
話は面白いところも多くて、バトルシーンは良くできていて見ごたえがありました。
主人公たちが周りを気にせずやりたい放題でやりっ放しなのが致命的だと思った。人の迷惑考えてないところとか。