とろろ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
怖い話は苦手だけど最後まで見れた
怖い話は苦手だし、ホラー作家ってなぜ人の精神に害になるような恐怖を振りまこうとするのか理解できなくて嫌悪したことさえあるけど、この作品はホラーをギャグとして昇華していてとても完成度が高いと感じた
主人公ちゃんが平然としているように見えて内心ドキドキハラハラしている様が可愛いし、圧倒的なスルー能力と心の中のツッコミが面白い
見えていると知られたら襲われるというルールがよくわからないけど、そこは作品の世界観だからと納得するしかない
触れたり斧で切られても問題なくて、見えていると知られた時は問題になるというのがイマイチよくはわからないけど、そうなっているんだから仕方ない
先生と関わった時、生命オーラが削られるみたいな話があったけど、
友達ちゃんは生命オーラが強そうだからどっちかというと周りの他の生徒の方がバッタバッタ倒れるんじゃないの?とは思った
先生がもう自由にしてあげてって言葉を聞いてその結果他人からもらった貰い物とか髪の毛入ってるかもしれないし気持ち悪いんでもう持ってこなくて結構ですってサクッとマジレス言ったのは笑った
実際髪の毛を故意に入れていた、というのもオカルト関係の小ネタをうまく挟んでいてよくできているなと思った
トンネルでくっそデカい心霊に食われているだけなのに、自分のハンドパワーだと思ってるツインテちゃんとか能力差あるあるっぽくて面白かった
見えるネタでもこれだけのバリエーションって出せるんだなーって作者の発想の広さに感心した
霊が見える、という状態を日常生活にちゃんと落とし込んでいることがまず評価できるしその上でギャグとして扱う作品の発想が面白かったし、キャラクターの構成としても登場キャラが増えるたびに徐々に能力の構造、ひいては世界の構造が広がっていく感じで、同じ日常、同じ世界の中で最後まで世界観が広がっていく完成度の高い作品だったと思う
最初は見えるのが怖いと思っていても、最後は見えていてもこいつなら安全だし怖くないなって思えてくるからホラーだけど怖くないホラーで安心だった