横比較無用ノ介 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
絵の描写はさておき、人物描写は?
登場人物たちは、絵が上手いのは当たり前。主人公もあっという間に上達。
好きこそ物の上手なれ、努力に勝る天才なし、なんでしょうけど。
絵心の無い者が見ると、ああ、別世界の人間だなあと感じる。
あとは、どれだけ世界を見る力が違うか、なのかなあ。
対象を努力して見て、写実と異なる感覚を得て、それを表現するってことかな。
知らんけど。
やはり、こういうタイプの人間とは距離を感じてしまう。
でも、登場人物の描き込みが少ないのも、距離を感じる一因だと思う。
主人公ですら、家庭の状況が良く分からない。
美術予備校の先生だけは、生き生きと描かれていたけど。
さて、絵画は良く分からないので、生理学ネタを。
「明け方の渋谷の街が青く見える」って、どうなの?
これはプルキンエ効果かと思われます。
暗い所に目が慣れると、青がはっきり見え、赤は良く見えなくなる。
網膜の細胞の中で、短い波長の光に反応する細胞が、良く働くためだそうだ。
つまり、渋谷の街が青かったのは、目が慣れたためで、感性のせいではないと思われます。
このエピソードだけで、ピカソの青の時代を連想させるタイトルを持ってきたの?
さらに蛇足
北野 武 監督の映画は、一時期「キタノブルー」と呼ばれる青っぽい作品が多かった。
大きなバイク事故のあと、強い光が苦手になってしまったのが理由らしい。
これまたプルキンエ効果の影響かと思われます。