御宅忍者 さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
全てにおける"取ってつけた感"
水島精二総監督が送るフラダンサーをテーマにした作品。
結論から述べると凄く微妙。全ての掛け合いが凄く中途半端に描かれていると感じた。
フラダンサーという仕事の背景を描きたいのか、主人公の成長を描きたいのか、震災を糧にしたキャラクターの成長なのか、この作品を通して伝えたいことが私自身分からなかった。
進路に迷っていた主人公が、偶然にしてフラダンサーの面接試験に合格してしまうといった展開から始まる。序盤はフラダンサーという仕事の難しさを表現しているが、個人的には主人公を成長させるための言い分として使われている気がした。「フラダンサーを甘くみんなよー、努力しろよー、悔しい!負けてられない!」といった展開。
そこから仲間との友情を中途半端に描くわけだが、急に展開されるシリアスムードかと思いきやギャグというオチで約10分程度。いらない設定&展開によって話の腰が折らされるものがチラホラ。おそらく見せ所の大会シーンもアップテンポじゃないと盛り上がりにかけると思ったのか、フラダンス的要素は無し、まさかのアイカツ!で驚いてしまった。終盤はこれも急に始まるファンタジー展開であり、ぬいぐるみに心を宿していた姉と感動の掛け合いをして終了といったもの。ここも取ってつけたような「ずっとお姉ちゃんは見ててくれました感」。全ての展開が中途半端に構成されており、常に迷走しているといった印象。
総括すると、フラダンサーの仕事、主人公の成長過程、震災、大切な存在、皆で一つの仕事を作っていく大切さ、この全てが中途半端。というより、1つの展開をとりあえず描くために、 何とか献立されたおかずという感じです。
これだったらまだ1クール構成にして、キャラの掘り下げ諸々濃密にやったほうが良作になれたでしょう。