福松 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
人間はいつまで生きるかではない、どう生きるかだ。
ほぼ備忘録的な感想で、読むのは非常に退屈な駄文となっていますので、予めご了承ください。(追記)
第六話まで視聴しました。早く観終えないと無料視聴期限が来ちゃうので焦っていますw
歌で人々を幸せにする使命を与えられた史上初の自律型AIロボット、Diva=Vivy。テーマパーク、ニーアランドの小さなステージで、日々少ないお客さんの前で歌を健気に歌い続けています。
話としては巻き込まれ型で、100年後から来た自称マツモトにより、AIが人類を滅ぼす未来を変えてほしいと依頼(強制)され、行動することとなります。この話と併行してAI達が本当の心を獲得する話になるのかもしれません。
一般名詞ですが、ディーヴァといえばBLOOD+に出てきた小夜の妹を連想します。同作の別の登場人物であるリク君も矢島晶子さん(クレヨンしんちゃん)が演じていて、一人二役です。しかも・・・、ってゆうのに気づいて物凄く注目した声優さんです。
話を戻します。とりあえずマツモトが軽薄で早口です。早く悲劇を避けようと焦っている訳ではないと思います。なんか印象的です。どんな意図での演出なのかなあ。
第一話か第二話で出てきたVivyのとある場面の作画と画角が微妙だったのは残念でした。いい立ち姿だったのになー。
シンギュラリティ、技術的特異点ですか。現時点での人類はそれを幾つも経験済みで、宗教を発明・悪用したし、AIロボットがいなくても既に自らの力で滅亡しうるし、情報のネットワーク化が始まっているという点は歴史的に重大な転換点で危険ラインを突破しつつあるしで、危機は現在進行形だと思っています。AIへの頼りすぎも同様でしょう。便利なので私自身もネット(アレクサとか)に頼り切りだけど。とにかく人類は種として増えすぎで、その現実を無茶に否定せずに具体的に飢餓や差別などを無くしていく方針が必要だと思います。
第二話では攻殻風のアクションが展開され、見ごたえがありました。
第三話開始時で、15年間眠っていたマツモトにちょっととびっくり。はじめはジョークかと思いました。このままどんどん時間が進むのかな。
私見ですが、人間の人権すら守られていないのにAIロボットの権利をどうこうだなんてちゃんちゃらおかしい話だと思いました。人権をちゃんと守るご立派な世界が実現しているとでもいうのでしょうか。この点とVivyに感情移入するのは別の話です。というわけでVivyはかなり気に入っております。
第三話の話はコロニー落としですね。しかもサンライズってw 良い流れで宇宙の美しさを見せてくれたました。ラストは不明点(私の理解不足)がありつつも衝撃的でした。
第四話、ポラリスとポーラスターの違いってなかなか面白いですよ。
怒涛の展開に、非常に観やすく素晴らしい格闘シーン、尺がないためか物凄い速さで進む物語。エリザベスが非常に美しい。「彼女の最後なんだから絶対に綺麗に描く」という声が聞こえるかのようでした。神回と言ってよいのでは。
今回のトァクリーダーは、昔、Vivyにけちょんけちょんにされた青年だったようですね。
第五話、貞子と紅の豚から始まりました。メタルフロート。何話か前からVivyの衣装がちゃんちゃんこに見えます。ふんわりしてたり、模様が継ぎはぎ風だし。多分、もう頭から離れないでしょうねw
初結婚のくだりは、導入から丸見えでしたね。しかし彼女を失う覚悟までは読めませんでした。
何故かAIたちの姿が悲しく思えました。
「お前・・・は、」って。お前こそだよw
第六話、博士の提供したAI停止プログラムは偽装だったかと思いきや、かなり混み入った話になっていました。何重に騙されてたのかわかんないくらいです。
マツモトのゆっくりとした口調で語られる正論。そうか、普段の早口はこのような効果を狙ったものだったのですね。ちょっと造りに感心しちゃいました。
Vivyの決め台詞、なかなかに決まっていたと思います。
スロットルをふかしてからのレスポンスが異常に長い(トロい)空中バイクが登場、ものすごいタメを作っての加速でした。しかもスロットルが左って、むー、それもありなのかな。
最後は拳で妹の存在を消すVivy、グレイス(彼女)は笑っていたように見えましたが皆さんはどう見えましたか?
このままVivyは壊れてしまうのでしょうか、最終回まで今夜中に駆け抜けたいと思います。
翌日の追記2012-1215朝
第七話、いつの間にかVivyは大人気に? OP変わっているし。そして記憶が・・・。ロートル(この単語、現代人に通じるのだろうか)呼ばわりされてるけど、20年も経っているのですか。61歳って、まあロボットだし、しょうがないか。
オフィーリア、ドジっ子属性なのかな。小劇場の妖精、か。リハーサルで心を持っていかれる人間とAI達。魔性の妖精ですね。
蘇るVivyの記憶、あの青年の息子かな。マツモトも出てきたし、この話をどう持っていくのか、とても見ものです。
オフィーリアはすべtのライブを覚えているということですが、Vivyは覚えていないことが確定しました。自らの記憶が改ざんされている事に気付いたと断定していいでしょうね。と思っていたら、早速マツモトにぶつけていきました。マツモト、よくがんばったなw 80kgは重かったでしょうね。
明かされる今回の使命。EDは変わっていませんでした。いいピアノ曲だと思います。
第八話は哀歌ですか。第六話は応援歌でしたね。アントニオ、AIなのに熱くていい奴ですね。OPが元に戻りました。
マツモトの突っ込みも上手いが、それ以前にVivyがポンコツすぎw
ここまで通して、立方体のマツモトの感情?表現が非常に豊かです。
オフィーリアはアントニオだった! へ?
カキタニに拘束されるVivy、カキタニって誰だっけ?
いい感じに翻弄されています。楽しいです。
第九話
アントニオは彼なりにオフィーリアを救いたかったのね。
カキタニは40年、待っていたというが容姿は若者なのが?です。父(例のトァクの青年?)から何かを受け継いだのかな。
Divaの中のVivyを強制的に覚醒させたいカキタニ。彼も元トァクだった。事故で右手を失ったので義体化した人間である模様です。事故死したピアノの先生(AI)と同じことをかつてVivyが語った理由を知りたかったという事です。なんとなくカキタニに同情してしまいます。でもVivyとの過去の接点ってどこにあったんだろう。見逃しちゃったかな。
マツモトとアントニオ(遠隔操作)との戦闘を観ていると、当初マツモトが持っていた100年間の技術的アドバンテージが時代経過とともに失われていきつつあるのが見て取れます。上手に作っていますね。
マツモトの名演説。
カキタニはVivyの使命を知っていて、それはDivaの物ではないと言う。どこまで事情通なんだろうか。
額同士を合わせることで、カキタニにとどめを刺すVivy。何らかのプログラムをカキタニの義体に送ったんだろうけど、カキタニはまさか電脳化までしているのでしょうか。人型AIロボット(アンドロイド)と完全義体化人間(完全サイボーグ)の差が気になります。後者は絶対的に人権を尊重されるべき存在だと思うけど、前者は違うと思うからです。
あと最近は「アプリ」という言い方が定着してきていますが、「プログラム」という言い方ってまだ一般的に通用しているのかなぁ。おじさん、不安です。
遠隔アントニオの独白がありましたが、一体主体はどこにあるのでしょうか。同期させていたのなら、主体はどちらなのか、という問いはナンセンスという事になりますね。
最後にオフィーリアの意識が復活、これは一種の奇跡と捉えたいです。
その次に、カキタニは何者かの啓示を受けたという。それがラスボスなのかな。
EDとDivaのガニ股セーラー服と共に一気にリラックスタイム。こうゆう結末で良かったのでしょうか。カキタニを同志として、共に戦うという選択肢はなかったのでしょうか。と思ったら、VivyからDivaへのメッセージだったんですね。ある意味、今後は三人で進んでいくのかな。
と思ったらEDはべつにありました。これが最後のステージだったのかなぁ。寂しい気がします。こうゆう話の後だと、すごく癒されるEDですね。ピアノの音はきれいだなあ。
さて、あと四話しかありません。2-2で分けてくるのか、4回分で黒幕と対峙するのか、私は後者だと予想しています。
2021-1215夜に追記、文頭に追記、評価確定。
第十話、前回の五年後、博物館送りになったDivaとマツモトが接触。と思ったらVivyだった。65年前に二人が出会った記念の日。もうシンギュラリティ計画は終わったが、カキタニの「啓示」という言葉に引っかかるマツモト。
まあ、ここに引っかかってくれないと山場が来ないので困りますよねw
Diva誕生時の話。オサム君との対話。自らの「意思」で作曲を始めるVivy。切ない描写が続きます。結婚し、赤ちゃんを授かり、奥さんを失ったオサム君。再び動き始めるメトロノーム、作曲開始か? 20年かけて完成に辿り着くEDのメロディ、やっぱ、綺麗やわー。
と、突然始まるAIの反乱、飛び散る血、オサム君も巻き込まれ死亡する(下記参照)。シンギュラリティ計画失敗宣言とラスボス(下記参照)の登場。もう85年が経ってしまいました。
第十一話、Vivyだけが影響受けず、なのかな。正史における開戦の日、西暦2161年4月11日。ありゃ? 100年経ったのかな。第一話冒頭の場面と同じかな? あ、オサム君、死んでいませんでした、上記は誤りです(が、そのままにします)。というか、オサム君大人バージョンがマツモトの開発者でもだったのかな。オサム君大人バージョンはプログラム実行のエンターキーをまだ押していないけど、ここで世界線が交錯しました。
ここでトァクが味方として再登場しました。女性の戦闘員が格好よくて、なかなか熱いですね。前回予告でラスボスと思った女性はトァクのリーダーのようでした、訂正します。
リーダーはカキタニ ユイ。え? カキタニ? 違う形ですが、カキタニとの共闘が実現しそうで嬉しいです。いやあ、かなりの鳥肌物でした。
しかし、第九話でのカキタニの死はユイの登場前提のものだったのかな。物語的に死なざるを得なかったカキタニに同情してしまいます。
そしてエリザベスの再登場、これにもゾクッと来ましたー。
それにしてもマツモト、お前ってやつはよく話をぶち切ってくるなw
じんわり来させつつも、AI反乱の発信地の推定、あら屋敷=AI集合データアーカイブの拠点(データセンターみたいな物)、時代と共に巨大化していった「あの塔」。やっと登場しましたね。
宣戦布告。衛星を地上へ落下させると。
第十二話、いよいよ盛り上がってまいりましたー。
あら屋敷の持つ疑問、自らの意思でAIが初めて創作したもの、Vivyのピアノ曲。伏せられるあら屋敷の重大告白、驚くVivy。引き付けられる展開です。
必然的に、あら屋敷直接突入に。過去に使おうとしVivyの半身を破壊した例のプログラムをあら屋敷サーバーに直接投与する作戦。
松本博士の娘ルナは、もうこの世に居ない。妻と共にDivaの詩が大好きだった、それもシンギュラリティ計画にVivyを選んだ理由の一つだった。マツモトを呼び止める松本博士。何を告げたのか。
次々と示唆される秘密の言葉の存在、あら屋敷と松本博士の真意はどこにあるのだろうか。
あら屋敷は意図的に電力を落としておいて、トァクを誘い入れたところで電力を復旧させ、リーダーユイをも殺害? 見事な構成、周到な計画だったと思いますが、なんとも心が痛いです。
ユイの最後のアクションにより、セキュリティを突破、例のバイクのタンデムで突入し、エリザベスの自殺的特攻により血路を切り開く。こんな話を考えたのは誰やねん。
あら屋敷の発言、Vivyに未来の一つを委ねる、と。ん? どうゆうこと?
地表に落下していく無数の衛星群。恐ろしいが美しい光景でした。
何もできなかったVivy、燃えていく街。
小出しにされるあら屋敷の発言、Vivyの作曲にAIの希望を垣間見た、AIに欠落している創造性を獲得できるのではないか、人類存続の判断をVivyに委ねるあら屋敷。人類は生存する価値があるのか否か。私見ですが、存在してるだけでも良いと思うし、更に存在を最大限尊重するのが人間性だと思います。
歌で人類を幸せにするというキャッチフレーズを地で行く展開。
あら屋敷は「私」と「私たち」という言い方を区別していました。これも自我、自己の確立のひとつなのでしょう、さすが高レベルの存在です。
人類に最も近いAIであると、あら屋敷個体に認定されたVivyは判断を迫られます。
あら屋敷集合体による人類虐殺を、歌に乗せたプログラムで停止させるのでしょうけど、その決断をきちんと着けられるのでしょうか。人類に最も近いAIとしての本領が求められます。
停止させたら、Vivyの本来の同族であるあら屋敷個体は無事では済まされないでしょう。Vivyと並ぶ、AIが辿り着いたもう一つの究極の進化形である、あら屋敷を見捨てることが、納得の上で出来るのか。試される主人公というある意味、理想的な立ち位置からの着地に期待が高まります。
って、あのあら屋敷との邂逅シーンの追憶でしたね。いかんいかん。心を込めて歌うとはどういうことなのかわからなかった、歌えなかったと嘆くVivy。その結果、ユイもエリザベスも失ってしまった。
ここで松本博士の言葉が登場すると予想しました。
外しましたw マツモトがいいことを喋って、私自身の記憶が映像により喚起される中々の名シーンでした。
ここで予想外の大展開、まさかのVivyをもう一度過去に送り返す、という松本博士の最後の切り札です。こーきたかー、と椅子の上でのけぞりました。シュタゲ的ではありますが、やはり実にいい展開ですね。
松本博士を失うのは実に悲しい出来事でした。万感の思いを胸に、合掌。
実行。
最終第十三話、時間を作って必死で観てきましたが、終わるのは寂しい。良い結末を切望します。
次々と悲劇を防いでいくVivy、マツモトへの絶対の安心感が伝わってきます。
今更、タイトルの意味を理解しました。OPの歌詞でちゃんと粗筋を語っている事にも今更気づきました。
困惑するトァクメンバーをあっさり説得しましたし、相変わらずエリザベスが姉御キャラに居座っていて、装備も人員も充実している、理想的な御膳立てが出来ています。
ですが安心できません。この正面作戦は失敗し、逆転の必殺技が炸裂すると妄想中です。
冗談を言えるようになったVivy、出撃です。
倒れた死体の目をそっと閉じるVivi、これは心なのでしょうか、条件反射なのでしょうか。
進むカウントダウン、懐かしいナビゲーター。Vivyを含む全てのAIを停止させるプログラム、衝撃のモモカの幻影、ってAIが幻影を見るのかー、これはこれで衝撃のシーンです。
と思ったら、モモカはDivaと呼んでいた。Vivyの名付け親なのに。ナビの見せていた幻像だと判明しました。さようなら、ナビ。非常に素直なAI像でした。
心を込めて歌うことは、思い出と一緒に歌う事。ラストステージに向かうVivy。心からの声援を。
初めてEDのピアノ曲に歌詞が付き、思い出と共に流れていく名シーン。
待望のフルコーラス、重すぎる自己犠牲、止む銃声と衛星群落下停止、可能な限り避けれられていく悲劇の数々。言葉もありません。
エリザベスは独立体だから無事、ナビも最後に祝福してくれました。物語は残り二分、正面作戦失敗からの必殺逆転技を予想していた自分を恥じ入りました。
さようなら、すべてのAIたち。
復活した直後に笑顔を浮かべることのできるVivyの姿にも感動しました。
制作陣の皆様、お疲れ様でした。名作をありがとうございます。
最後に。強引な展開もありましたが十二分に楽しめました。私は細かいことに気づかないくせに、気づいた細かい事には文句を言うという面倒臭い奴ですが、この作品は、私の好きな「細かいことはいいんだよ!」という作品の持つ熱さを感じました。これでいいんですよ。名作だったと思います。このような駄文を最後まで読む方はほんの数人だと思いますが、読めた方はかなりの猛者ですね。敬服いたします。