ネムりん さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
印象としては大人向けで若い世代には受け入れ難いであろう作品
平成ガンダム世代の私にとってはこの作品は率直に言ってあまり得意じゃないです。正直苦手。
今までのガンダム作品とは明らかに内容が別物で、始まり方がミッションインポッシブルやボーンみたいに話の流れで突然美女が現れて、連れ添いながらアクションシーンを展開していくみたいな洋画を観ているような感じで、脚本は明らかにその影響を受けている節があることから、ガンダム作品として観るにはイメージとかけ離れすぎていて気取った感じが強く、あまり面白くなかったです。
作画はとても綺麗だけど、モビルスーツの戦闘シーンなんかはリアルすぎて寧ろそれが格好良さを感じることができず、実物があったらあんな感じになるんだろうと評価はできるが、作りが不評だったTwilight AXISみたいで、最近で言うところのガンダムNTやUC、ダブルオーなんかと比較するとリアルすぎるがゆえに作画が人工的に見えてしまい、好きになれなかった。
特にMSのペーネロペーやクスィーガンダムの外観が複雑な作りをしているのと、構造物が細かく描かれすぎているため情報量が多く画面が雑然としてしていて、暗闇の中での戦闘シーンが今までのガンダム作品と比べるととても観づらかったです。
大人から子供まで誰が観てもシンプルでカッコいい と思えるのがこのシリーズ作品の良いところなので、リアルさではなくバトルシーンの演出が優れている水島作品を見習って、もっとカッコよさを追求してもらいたかった。
新たな試みにチャレンジしようとしているのはとても伝わってきたけど、そもそも内容が万人受けするようなものではないので、一部のオタク層向けに作られた作品に見えてしまい、感想としてはコンセプトが大衆受けするシリーズ作品であってほしいことから、イマイチ受け入れられない挑戦しすぎてしまった内容の作品。
アニメーションにはそれ独自の良さというものがあるので、わざわざリアルに近づけて描く必要があるのか考えさせられるような本作でした。