ato00 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
さよならは別れの言葉じゃなくて
これ絶対泣ける作品。
題名からそう思っていました。
実際泣けましたが、予想の斜め上の号泣でした。
前情報無しって怖い。
視聴を始めてびっくり、異世界の話ではありませんか。
現代日本の悲恋と思っていたのに。
悲しみの種族イオルフ。
長命種だから人と関わると必然的に別れが・・・
それは長老の言葉で明らかです。
外の世界では誰も愛してはいけない。
愛すれば本当の独りに。
この物語の鍵はヒビオルという布です。
縦糸は時間、横糸は人の営み。
それを織り上げることで形ある歴史になる。
人は歴史を作り、また歴史は人を包み込んだり翻弄したり。
その中で、愛に生きることこそが本望だと感じました。
主人公はイオルフ族少女マキアと人族エリアル。
親子関係から次第に変わる心と心。
{netabare}そして、国家存亡を賭けた大きな奔流へ。
時を越えて訪れた別れは避けることはできないけれど。
それは悲しい涙ではありませんでした。
何故ならば、マキアは独りを感じることがなかったから。
二人の生きた証は確実にそこにあったから。{/netabare}
美しい風景と丁寧に描かれる心の動き。
そして、流れるようなストーリー展開。
優しい余韻がいつまでも残る素晴らしい作品でした。