myutan さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
河童にゃぁ人間社会は生き辛ぇけんどなぁ、でも。。。
ひょんなことで江戸時代から現代の日本にやって来た河童の子供クゥと少年の一夏の出来事を描いた138分。
日本の夏の雰囲気を感じながら、河童クゥを支える登場人物の暖かさにホロッと感動できる物語。
{netabare}
もし河童が現世にやってきたらどうなると思いますか?
冒頭の残酷なシーン、河童への世間の反応や、子どものいじめ、動物虐待等のシーンを見ると河童にとって住み心地の良くない人間社会が描かれており、見ていて痛みを感じられると思います。ただ、説教臭くないので、心にひっかかる感覚で見ていました。
そんな少し嫌悪感を抱けるシーンがあるからかもしれませんが、河童クゥを支えてくれる登場人物との交流に暖かさを感じることができ、最後はホロッと感動でした。
印象的だったのは、クゥの明朗なキャラと彼を支える非人間達。
河童クゥは、最初見た目はちょっと怖く見えましたが、
父から伝えられた河童としての生き方を貫き、
純粋で義理人情あふれる個性と、
子役の声がうまくマッチしていて愛着がもてます。
そんな彼と出会う妖怪や動物が、人間社会で生き辛いクーの心の支えとして良い役割を果たしていたと思います。
声優に関しては、タレントと子役が良い味を出していたなぁと。
声優っぽくない家族や友人同士の会話のぎこちなさがリアルな日常会話を聞いている感じ。
ガレッジセールのゴリが陽気なおっさん妖怪の雰囲気をうまく醸し出していてお見事でした。
{/netabare}
河童という非現実な存在が登場していますが、
物語は派手な展開のないリアルな日常ドラマっぽい感じ。
万人受けはしないかもしれませんが、
色々な人に見てもらい何かを感じ取って欲しいなと思える作品でした。