風の澪 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
カーニバルにするには無理がある
製作スタッフは『カーニバル・ファンタズム』と変わらずなので期待したいのですが…
FGO自体の登場人物が多過ぎて、キャラを登場させてお祭り騒ぎさせるのに無理があったという印象です
『カーニバル・ファンタズム』で登場する月姫、FateS/NおよびそのFD含めた登場人物は30人程度
それをトータルで30分×3本のDiscに複数のショートストーリーを入れて構成したのに対し、
本作のベースとなっている『FGO』はすでにサーバントは3桁の世界
それを30分×2本(2nd含め)の長さに複数のショートストーリー構成
登場させるサーバントをかなり絞り込んでいますが、会話などは掛け合いにもならない二言三言のセリフで投げっぱなしの状態
サーバントによってはセリフなしの絵だけ
これでは各々の魅力が伝わりません
キャラ崩壊しているという声もありますが、あれはキャラ崩壊ではなく、ギャグストーリのために動くステレオタイプキャラです
また、『カーニバル・ファンタズム』はクロスオーバー作品と言っても、月姫キャラとFateキャラが絡むのは殆どなく、だからこそセリフが短くても成り立っている部分があるのですが、特定のサーバント同士以外関係が疎になりやすいFGOの世界観では一言セリフだけで登場が終わってしまうと何で出てきたの?という感じになります
話も同人誌として購入するのであれば納得できますが、オフィシャル作品としてそれなりの値段で出されたものとしては内容に捻りもなく印象に残りません
これはおそらく、『FGO』ではゲームでお祭り(イベント)を多くやっていることが原因だと思います
ゲームのイベントもかなりキャラを崩したりメタ発言もさせたりしてますから、それを超えるほどのギャグストーリーにするのはかなり難易度が高いでしょう
もし続編が出るなら、出身地が同じサーバントや逆に本編でほぼ絡まないサーバントを少数登場させて、ストーリをくみ上げて欲しいです
悪かった点をここまでつらつら書きましたが、良かった点もいくつか
もっとも良かった点としてはオープニングとエンディング
『すーぱー☆あふぇくしょん』は歌い手を変更しただけで、カーニバルファンタズムとしての世界観を維持
エンディングは歌い手は変更せずに歌を変更して、これまた雰囲気的にカーニバルファンタズムとしての世界観を維持
この辺りは実によかったです
また、悪い点としても書きましたが、ある意味ステレオタイプのギャグストーリー展開なので、安定して楽しめる可能性が高いです
時折、『カーニバル・ファンタズム』内でのネタも入っているので、その辺りは楽しめる人は楽しめるかも(無理やり捻じ込んだことで話自体が今一つになっている部分もありますが)
基本的にはFGOファンでキャラの個性とか気にせず、動いているサーバントが見たい人達向けかなと思います