ato00 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ユーフォの系譜<追記;再視聴>
久美子、高校2年のお話です。
何故劇場版?
端折った感が半端ない。
TV版でじっくり描いて欲しかったです。
それでもストーリーは素晴らしい。
スピーディーな場面変換。
痒いところまで手の届く演出。
惹き込まれまくりました。
春、個性的な新入生が入って来ます。
メインはユーフォ担当の奏。
人当たりはいいのに本心をみせない。
久美子は戸惑うばかり。
雨のシーン。
奏を追う久美子。
自身の思いの丈を。
立ち止まる奏。
本気でぶつかる二人。
そして相互に理解する二人。
作品屈指の名場面の一つです。
あすか先輩や夏紀先輩から恩を受けた久美子。
それを奏に返す。
まるで川の流れのように。
ユーフォの系譜はこうして受け継がれるのです。
「死ぬほど悔しい」
中学時代、久美子は麗奈の気持ちは分かりませんでした。
しかし高校1年、麗奈に向き合い、苦悩からそれを知ります。
そして高校2年。
「死ぬほど悔しい」と言う奏を優しく包み込む久美子。
様々な経験が久美子を大きくしたのです。
そこには感動しかありませんでした。
それにしても、久美子と麗奈の距離感が・・・
もう熟年夫婦のそれです。
夜景越しのミカン飴。
最高にエロチックです。
エンドロール後。
早朝の校舎を包むユーフォニアムの柔らかい音色。
高校3年、久美子は部長に。
そして、また新しい物語が始まるのです。
<追記;再視聴>
{netabare}冒頭からの告白シーン。
そうか、この作品にはラブ要素がほんの少しあったんだ。
完全に忘れてました。
色とりどりの金平糖がはじけた戸惑い顔。
ほんと、久美子は面白い。
このアニメのラブ要素はほぼコメディーです。
だだし、夏合宿の夜に関係を封印。
客観的に考えるとその方が良いかと思います。
コンクールや進路がありますから。
それにしても、久美子が秀一に見せる態度は全くの素ですね。
完全に心を許しています。
幼馴染ということもありますが、明らかに良いコンビです。
最高の演奏をしたにもかかわらず、この年は全国に行けませんでした。
自由曲である「リズと青い鳥」にインパクトが足りなかったことが大きな要因かもしれません。
美しく情緒的な曲ですが、昨年の「三日月の舞」のような躍動感が乏しい。
曲の印象が審査に影響した可能性があります。
また、北宇治高校が全国常連校でなかったこともあるかもしれません。
要は審査員に先入観があったかと。
それが審査というものでしょう。
全国に行けないことがわかった時の優子部長の言動が印象的です。
夏紀副部長に支えられ陰でこっそり泣き崩れていたのに、皆の前ではきりっと鼓舞。
実際は悔しくて死にそうなのにね。
強気で部を引っ張る姿はまさにカリスマ部長。
本劇場版終了時点で最も好きなキャラとなりました。{/netabare}