脳トレ さんの感想・評価
2.0
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
絵は奇麗だが話はスカスカ
キャラデザインとバトル作画は好みだが話やキャラの描写等は驚くほど薄っぺらい。
良くも悪くもビジュアルに全振り、かっこよさげな雰囲気のみで作品の根幹となる設定すらろくに詰めきれていない印象を受ける。
全体的な感想
音楽が禁止された世界なのに誰でも演奏できる状態でピアノが街中にポンと置いてあったり、怪物に襲われもせず民間人が自由に音楽を聴けてたり、通常兵器が通じないはずの怪物が落石で倒せたり、真っすぐニューヨークを目指しているタクト達よりも途中ですれ違ったおそらく他の任務をこなしているだろうシントラーの方がずっと早く到着してたり……万事がそんな調子で適当極まりない。
音楽を主軸にしているが主人公がピアノ好きという点以外、話もキャラもバトルの演出ですら特に音楽と関係ない。
「ムジカートが楽譜から生まれる」とか「コンダクターと絆を結ぶ」とかふわっとした言葉だけで画として具体的に描かれてないから、主人公のタクト&運命が他とは違う特別な存在と言われてもどう特別なのか分からない。不思議な力を宿した隕石、D2、ムジカート、シンフォニカなど、この作品固有の設定に関する情報の全てがとにかく曖昧。
もうそろそろ話もクライマックスかという段階に来ても、いまだにコンダクターが戦闘中に指揮棒振ってる理由すら分からない。誰でもいいからアレに何の意味があるのか真面目に教えて欲しい。
ムジカートの外見、性格、戦い方からモチーフになった楽曲をイメージできる人がいるんだろうか?音楽の力、とセリフで言ってるだけで実際やっているのは単に今風の作画の超人バトル。
コンダクターの動きもプロの指揮者の動画を検索すればいかに適当か分かる。8話のレニーとシントラーの「戦う姿」はもはやギャグだろう。あの指揮者対決を見てどっちがコンダクターとして本物と偽物か私には違いが全く分からなかったが、制作者が別に音楽に思い入れがないのは伝わってきた。
キャラ描写について(主に7~8話)
設定だけでなくキャラについても重要な描写がなく雰囲気のみ。
コゼットの死に悩み、運命の存在を真っすぐに受けとめられなかったタクトが、旅の中で様々な経験を積み葛藤しながら少しづつ運命と心を通わせて二人だけの音楽を奏でていく………なんて事はなく。
目の前でコゼットが殺された後も反応が薄く、アンナと違ってコゼットを救いたいという意思も感じられない、音楽に執着してるが具体的に何がしたいのかも曖昧、運命とお互いをポンコツ呼ばわりの茶番を繰り返してただけ。それが敵に敗れてピンチの最中にポエムめいた自分語りをしたらノルマ達成、山をも吹き飛ばす超パワーを発揮してアンナも含めた3人の真の絆が深まりました。なんじゃそら。
主人公ですらこうなので他キャラの内心描写に関しても適当さは同じである。ヒロインの運命がタクトへの気持ちを語る6話は「音楽を通してタクトの熱い想いが流れ込んでくる」と「セリフで」いっただけ。5話までの間にそれが伺える、想像できるようなシーンは全くない。
どんなにタクトが苦しんでもその命を消費しつづけ効率を考えろと言われれば「獅子は兎を狩るのにも全力で~」と屁理屈で返し、苦しさを訴えられても「大変そうですね」と突き放していた運命が、6話で突然何となくいい感じのセリフを言っただけ。それだけで8話で急にタクトの身を心配しだす謎の急成長。繰り返すが主人公とヒロインの心の交流、成長がこの適当さである。
それまで一切そんな思いの片鱗も描いてなかったのに「その回」が来たら実は今までずっと大事に思ってた、と言葉で済ませるだけでサクッと解決。タクトと運命&コゼットの関係性の一番おいしい部分をこんな雑に済ませたのが本当に信じられない。
9話感想
{netabare}目的のニューヨークにたどり着いても疑問が解けるどころかボコボコ新しい疑問、矛盾が湧いてくる。「契約は解除できない」と深刻な顔をされても観てるこっちはまずその「契約」が何かさえ知らない。ニュースでD2の休眠云々言っていたが「休眠」が何かも分からない、この世界の一般常識レベルの情報すら視聴者には謎のまま。というかテレビも電話も普通に使えるのならなんで今までニューヨークの家族と連絡取らなかったんだろう。化物の脅威どころか皆でのんびりデートして公園で人々が安らげるくらい平和な大都市なら、地下に防音設備の整ったホールでも作って音楽くらい聴けるだろう。それが出来ないというのなら6話でD2に怯えることなく優雅に音楽を楽しんでいた老人たちはいったい何だったんだろうか。
物語の真相よりも頼むからまずこの世界の基本ルールを教えて欲しい。{/netabare}
10話感想(ボストンの事件)
{netabare}物語の核心にタクトの父がどう関わってくるのかと思っていたら、危険を顧みずコンサート強行して死んだだけ。オープニングで語っていた隕石の不思議な力とか、運命の覚醒の謎とか、一切何の関係もない、ただの自粛できない一般人。人々に希望の光を与えるどころか、大勢の犠牲者を出して息子を絶望のどん底に突き落とした愚か者。
更に、そんな愚か者&泣き叫ぶ息子を見たレニー(重症)の感想が「私も誰かの光になれるかしらー」
……本当に、いったい何なのコレ…?この話のどこに音楽の力や、まして希望の光があったの…想像の遥かに下という意味でなら確かに驚愕の事実ではあったけど。
今後さらに何かしらの真相が明かされるにしても、現状判る範囲の物語を見た率直な感想は「馬鹿しかいないのか…」だ。もしまだ何かの秘密を隠していて情報を小出しにしているのなら、何の意味があってこんなキャラが馬鹿にしか見えない描き方をしているのか本当に意味が分からない…{/netabare}
朝雛家の人間性
{netabare}コゼットを殺した犯人がシントラーだと知ってタクトは激昂していたが、1話でD2を街におびき寄せた自分の行動が同じ悲劇を招いていたかもしれないなんて少しも気にもしていない。どころか久々に演奏出来て満足気ですらあった。
そこがキャラの成長ポイントかと思いもしたが、7話でも平気で演奏している。D2に街を追われた避難民の親子を見て近所でも目撃情報があったと聞かされた、その上で鍵盤を吹いてただ自分の為に作曲活動している。翌朝、運命がD2と戦い「逃げられた」と聞いた後も演奏を止めない。もう、頭がおかしいとしか言いようがない。
他人を死なせるかもしれない危険より自分の欲求を優先するろくでなしが、好きな娘と盛り上がってる話を見せられてどうしろというのか。
その父親に至っては実際に自分の理想に大勢の命を巻き添えにする狂人。なるほど親子だな、という点だけはこれ以上ないくらい納得できた{/netabare}
レニーとタイタン
{netabare}2話の「正式なムジカートを造るには複雑な工程が~」等の口ぶりから、てっきりレニーはムジカートになる前からタイタンと縁があったか、ムジカートになる場面に立ち会っているのかと思っていたが、まさかの完全な赤の他人。
まずムジカートの存在自体が人の人格を奪って兵器にする、かなり人道に反する設定だと思う。ましてその対象がタイタンのような子供ともなればレニーなら組織のやり方に猛反対しそうなものだが何の疑問も抱かずに当たり前に受け入れてる。ピアノ弾いて生活するだけの余裕はあるタクトには沈痛な面持ちで一生の誓いを立てていたのに。
タイタンが戦わざるを得ない、そしてレニーがそれを支える深い理由とか、何のドラマもなし。タイタンが初対面から人懐っこい良い子だっただけ。別に他のムジカートでも問題なくこのコンビでなければいけない理由もない。
例えば実はタイタンはボストンの事件の生き残りで、ムジカートにならなければ助からない程の重体だった、とか。そんなタイタンという希望の光を絶やさないためにレニーは戦う決意をした、とか。なんかあるでしょ。
何でもお見通しの人格者然としていたが蓋を開けてみれば結局はそれっぽい雰囲気だけ。最後は策もなくただ黒幕に戦いを挑んで、必死に仲間が逃げる時間を稼ぐとか、命がけで勝利のヒントを残すとかでもない。
それどころかタクトが倒れても、タイタンが天国に腹を撃たれた時ですらノーリアクション。私の音楽をよく聞いておきなさい!と自分に酔いしれながら最後まで付き添ってくれたパートナーに感謝の言葉のひとつも残さず、妄想の中でひとり満足気に昇天。
タクトへの誓いもザーガンの陰謀の阻止も果たす気なんてなく自分の理想通りに死ぬことしか考えてなかったように見える。
公式サイトでタイタンのレニーへの想いやりが分かる舞台裏が明かされていたが、より一層報われなさが強調されるだけの酷い仕打ちだと思う。
作り手はこんな雑にキャラを死なせておいて特別エンディングを流せばそれで視聴者が自動的に感動するとでも思っているのだろうか。{/netabare}
11話感想(キャラと設定の破綻)
{netabare}のっけから何の前振りもなく「コールドスリープ」なる言葉が飛び出す。アンナも初めて聞く超技術ではなく「大変な手術」くらいの反応。
インターネットも携帯電話も防音設備もないが、冷凍した人体を細胞を破壊せずに解凍する技術が既に運用レベルで確立されている世界。そしてそれをすぐ実行できるらしいロッテ、この人はいったい何の研究者なんだろう。
なによりも冷凍される本人たちに何の確認もしないうちからコールドスリープいいね!で話を進める姉二人。すべてが狂っている。
ザーガンの血?に反応して黒夜隕鉄が本部全体に広がるほど巨大化、この現象にもどうせ説明はないんだろう。音楽に反応して活性化するという設定は一体何だったのか?
あのシーンの為だけに造られたような謎の巨大な吹き抜けの空間も。一体どうやって十数年も組織の誰にもバレれずに黒夜隕鉄をあの場所に運び込んでいたんだろう。地獄天国シントラーと4人でコツコツ運ぶのか?他の協力者は?
主人公サイドも自分たちの命と世界の平和がかかっているのに相変わらず雑過ぎる行動を繰り替えす。
戦闘状態の維持すら危ういタクト&運命、レニーを失ったタイタンの3人だけで特に作戦もなく敵陣へ正面から突っ込んでいく。なんでこのアニメのキャラは誰かと力を合わせるという発想がないのか。そしてタイタンがただの正面突破に出るということは、レニーは本当に何の策も残してなかったという事になる。しかも当初はタクト抜きでザーガンと天国&地獄と闘うつもりだったのだ。やはりただカッコよく死にたいだけだったとしか思えない。
あんな超緊急時に他のコンダクターどころか一般兵士すらいないシンフォニカ本部、今までと比べて全然動かないD2、登場するなりそのD2を謎ミサイルで一掃するラスボス。
主人公のピンチよりも、最低限の作画をする余裕のない制作側の状況のほうにドキドキする。{/netabare}
キャラへの愛の無さ
{netabare}タイタン(とレニーの絆)
コンダクターがいなくても単独で夜が明けるまで戦い続ける初登場のムジカート達、特に数時間前に必殺技を使って目から出血までしていたタイタンが肉体的精神的にも全然元気という酷すぎる戦闘シーン。
いつもの指揮がなくて調子が出ないとか寂しいとか何もない。むしろぶりっ子口調をやめて素でのびのびしてるようにすら見える。あげくに何の溜めも想いもなくしれっとタクトの指揮で的確に、ノリノリで戦っている始末。レニーとの別れをいかにも感動的に演出しておいてそれを自分たちで台無しにしていく脚本。意味が分からない。
「コンダクターとムジカートの契約」とは「その場の雰囲気」という意味なんだろうか?
ワルキューレの扱い
スタミナ不足を押してアンナとロッテの窮地を救ったワルキューレを「ちょっとうるさい」から殴って黙らせるあまりに雑な退場。
最終バトルはタクトと運命二人だけにしたいにしても、雑魚D2の足止めとか瓦礫で道がふさがるとか人命救助とか、他にいくらでもあっただろうに。それこそ5話のようにタクトのイケメンパワーに赤面して何も言えなくなるワルキューレ、とかで良かっただろう。チョロいならチョロいなりに最後までそのキャラを貫いてほしい。
周りが化け物だらけの状況で味方を殴って気絶させるタイタンもシンプルにアホだしキャラ的にもそぐわない行為だし。それともレニーがいなくなって本性を出してきたということなのか。
アンナのキス
情緒もへったくれもない最悪の演出。タクト&運命の関係と同じで「その回」が来たのでやりました、というだけ。多分この後の展開でアンナの恋愛感情が制作側には必要なんだろう、観てる方にはさっぱりだが。
だったらせめて、タクトと運命の距離が近づく様子を微笑ましく思いながらも何故か心がモヤっとする、位の変化をどうして描かない。
9話のデートでタクトと運命を二人きりにする時や10話で出かける二人を見送る時とか直近の話でもその機会はあっただろう。
天国と地獄の融合
散々もったい付けて肩透かしだった天国、それに引っ張られて目も当てられないほど弱体化した地獄が、音叉で自害すると何故か溶けて何故か合体、全然知らない人に。
一人だけでも手ごわい強敵がしかも合体するなんて!の流れでやるから盛り上がるのであってシナリオの都合で威厳を失ったヨレヨレのキャラを雑に抱き合わせてハイこれがラスボスです、と出されても何もワクワクしない。生き生きと暴れまわる地獄を返して欲しい。
多分このアニメを作ってる人は「そういう場面」が描きたいだけでキャラも設定も音楽要素もただの素材なんだろう。
愛着がないからキャラの心を描く気なんてないし設定と矛盾する描写もバンバンやる。すべてが雰囲気と口先だけ。
{/netabare}
最終回感想
何故ここまで意味不明で薄っぺらい話でいけると思ったのか、物語の理解というか作り手が何を考えてるのか理解に苦しむ内容だった。
{netabare}ザーガンの目的
ザーガンが6~7話で「タクトの力が必要」とか言ってた件は完全に投げっぱなし。別に計画のどこにも利用できてないしする必要もなかった。黒幕の伏線っぽいセリフがただの嘘、というアニメは初めて観た。
「全てのD2を集めて封じる計画」とやらも意味不明。
4年前にD2を休眠に追い込んだんだからそのままその封印なり全滅なりさせればいいだけだろう。こそこそ隕石を集めてまた犠牲者を出すやり方で封印し直す意味が分からないし、過去回想を見てもその結論に全然つながらない。これがザーガンだけなら頭のおかしい悪役、でどうにか納得のしようもあるのだがオルフェまで真顔で「世界を救うにはこれしかない」と言うのでいよいよ訳が分からない。普通に誰にも被害の出ない場所でやればいいだけだろう…何なんだコレ。
設定面の曖昧さは散々突っ込んできたがまさかラスボスの動機まで「痛みこそが喜び~」とか薄らぼんやりしたポエムで誤魔化すとは思わなかった。
オルフェの思い
もし運命が見抜いた通り、オルフェの本心が戦いで心を病んでしまったザーガンを救う事だというのならさっさと適切な治療を受けさせ休ませてやれよ、としか思わない。あの雑なダイジェストだけでザーガンの妄言に付き合ってアメリカ大陸ごと無理心中しよう!という結論になる説得力が全然ない。
そもそも自分達にD2を自在に操る方法があるんだからもはや戦う必要すらないだろう。ザーガンやシントラーの使い方が間違ってただけであの音叉自体は人類にとってこれ以上ないほど強力な武器なんだからそれを正しく使えばいいだけ。音叉の存在をさっさと公表してあとは皆に任せてザーガンは養生でも何でもすればいい。オルフェの願いも叶い、D2の脅威も終わり、タクトオーパス・完 である。
あの音叉の存在は物語の大前提を覆し、本家ゲーム版の存在を脅かしかねないレベルのトンデモアイテムなのだが、アニメの適当な描写を見るにどうにかザーガンを悪役に据えるために取ってつけた設定なんだろう。
タクトと運命の別れのシーン
戦いの後、唐突に浜辺に並んで寝そべる二人。これまでの物語にも二人の関係性にもなんの関わりもないが画的には映える場所。運命との約束とは「公園でベートーヴェンの5番」の事かと思ったらタクトの自作の曲の方らしい。フラグめいた約束が二つでブレブレだしその曲も視聴者の知らぬ間に完成してるし、なのに鼻歌のみできちんと聞かせないし。ラストを締めくくるなけなしの音楽要素すらこの適当さ。
そしてアンナと同様に唐突にキスして告白、謎の物体を託して何故か消滅する運命。ロマンチックなムードだけで乗り切る一つ覚え。
エンディング後のアンナの変身シーンも前回のキス以上の意味不明さ。ゲームサイトを見て何となく予想してた人達でさえ置いてけぼりなので見てない人には完全に謎のシーンだろう。{/netabare}
バトル描写
{netabare}唯一期待していたバトルシーンの作画は良かったがラスボスの攻撃が8話の戦闘よりもスケールダウンしていてガッカリした。回想シーンの地獄&天国の方が火力が高そうですらある。
上半身を吹き飛ばしてもなぜか再生するオルフェ、とどめを刺さずになぜか敵が再生するまで棒立ちで待つ運命、再生することを知ってたようなタクト達の反応、ここは任せて先に行け等々。最後の戦いっぽい要素を詰め込んだだけで中身がない。そしてついに敵も味方も完全にムジカート単体で戦いだす始末。やはりコンダクターとの絆というのは「その場のノリ」の事らしい。
そうして音楽の力、指揮者との絆を投げ捨てて開き直ったくせに戦いの結末はカタルシスゼロ。体半分が消し飛んでも死なない敵が突然全身真っ白の諦めムードになって瓦礫に潰される、身動きできない黒幕をタクトがブスリ、D2の群れも何故か一緒に全滅して一件落着。ラスボス曰く「世界を救うためにアメリカ全土を犠牲にする」という超スケールの戦いだったらしいが、終わってみればニューヨークの外れの小島でメインキャラが内輪揉めしているだけでした、というしょうもない幕引き。戦闘後のシンフォニカ全体を見せる引きの構図が戦いのショボさ、滑稽さを強調してしまっている。{/netabare}
低評価レビューへの反応
{netabare}本編の感想とは話が変わるが、このサイトに限らずこのアニメに好意的なレビューの中には低評価の意見に対してレッテル張りや筋違いの中傷をしている人をよく見かける。自分と意見が異なる人に侮辱を投げかける様子を全世界に晒して、そういう人間に好まれるのがタクトオーパスというアニメなのだと自ら喧伝してしまっている。自分達の手で好きな作品を貶めているという自覚はあるのだろうか。
言いたい事があるのなら堂々と批判のおかしな点を指摘するなり、自分なりの解釈を示すなどすればいい。自分のレビュー内で他人を挑発したり遠回しな嫌味を書きこむ無粋な真似をするよりもよっぽど有意義な時間の使い方だろう。
キャラのちょっとした仕草や細かな描写に感動したり、あるいは画面に描かれていない部分にまで思いを馳せたり物語を見出したりする、作品を好意的に受け取る人達と同じように逆の意見の人達だってそうしている。優劣ではなく感性が違うだけだ。{/netabare}
総評
設定や世界観は最後まで適当なまま、メインキャラの心の交流や成長といったストーリーのメイン軸すら過程をすっ飛ばして後付けの言葉とその場の雰囲気だけで済ませる。観る側が好意的に解釈しなければ意味が通じない穴だらけのシナリオ。それは想像の余地などではなく視聴者に接待を求める制作側の甘えでしかない。
ビジュアル面の魅力は最後まで高水準だったが、内容の杜撰さでどんどんその魅力が損なわれてしまった残念な作品だった。