tinzei さんの感想・評価
2.5
物語 : 2.5
作画 : 2.0
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
アニメと実写ドラマだから一概には言えないけど、設定だけ見ると本家ドラマの劣化版
超能力を持つ兄弟が両親により無理やり施設へ入れられるが、15年後、施設を囲んでいた結界が解け、兄弟たちは15年ぶりに外の世界へ行く。
実写ドラマ『NIGHT HEAD』のアニメ版。
兄弟たちが施設を抜けて、行く先々で超能力絡みの事件に出会う話。冒頭のナレーションは実写ドラマ版で直也役を演じた武田真治。
ストーリーを細かく分けると1、2、3~4、5、6~7、8、9~11、12~15、16~22、23~24話。
最初観た時、キャラデザと舞台設定以外『Sci-Fi HARRY』に似てるなと思ったけど、どうやら同じ原作者(脚本家)らしい。元々実写ドラマの脚本家らしいけどドラマに詳しくないから作品リスト観ても、どういう人なのかピンとこなかった…。
『Sci-Fi HARRY』と一緒で、作画はちゃっちい。キャラデザは普通だけど、能力の使用シーンとか背景作画はホントに酷い。乗り物に関しては中盤までCGを使ってたのに、途中から雑な手描きになったのは残念。
観る前にwikiで登場人物の項を観たから、どういう作品かは想像ついてたけど、隠れテーマとして禁断の兄弟愛みたいな少しホモクサい展開もあるのかと思ったら、そもそも恋愛要素が希薄だった。どうせなら直人のことが気になってた御厨のとこの女研究員をもっと出して欲しかったけど、そもそも研究所が潰れて以降は全く出てこないし、なんだったら最後の地震研究者の次女とキスしそうになった直也の方が、恋愛要素ビンビンだった。
アーク編の最後、一番の黒幕の奥原が大いなる意志とやらに感化されて考えを改めたけど、神谷みたいに奥原がどういう未来を予知していたのかとか、早紀枝を覚醒させることでどうなるのかとか、そもそも奥原と岬老人の詳しい関係とか、分からないことが多すぎた。
それと最後の2話は何?地震を引き起こす原因になった悪意エネルギーが今までの事件と関わっていたとかなら分かるけど、今までの現象とは無関係な事件だったし、ただの尺埋めとしか思えない。こんな尺埋めみたいな話をするくらいなら、元の時空の両親がどうなったかを描いて欲しかった。
少しドラマ版の方を調べてみたけど、どうやらストーリーはドラマ版のをほぼ踏襲してるみたいで、何だったらドラマの方がキャラ設定しっかりしていて上で言った恋愛要素もあるみたいだから、作品設定だけで言えばドラマの劣化版と言えるかもしれない。まあちゃんと観たわけではないから断定はできないけど、上で挙げた不満もドラマ版を観れば解決するかも?
【各話あらすじ】
1→直人と直也が施設に預けられるが、15年後、結界を張ってた岬老人の死と同時に抜け出す。途中車が故障しバーに寄る。
2→バーにいた超能力嫌いの男にちょっかいをかけられ二人は能力発動。直也がバーにいた人間の裏の関係を暴いた上に直人が暴れる。一方とある女子高生が行方不明になる。
3→直也はバーで触れたカップルの思念に苦しんでいた。カップルは殺人鬼で紫を身につけた女性を殺していた。その様子を行方不明になった女子高生が世界と一体化し観ていた。
4→直也は世界と一体化した女子高生翔子から言われ自分が観る殺される女性の幻影が未来のものと気付き、助けようとする。二人は直也が観た光景のホテルに着き、殺されそうになる女性を助ける。カップルの女は飛び降り死ぬが、男が彼女はアークというものに追われていたと話す。
5→直人たちは自分たちの家へ向かいながら過去に起こった詐欺や虐待された女の子を助けた話をする。いざ家のあった場所に着くが、そこには何もなく近所の人に聞いても昔から家なんてなかったと言われる。するとそこに施設の人間が現れる。
6→施設人間によって施設のトップ御厨とコンタクトを取り、自分達の時間軸がズレてることを知る。御厨から連続自殺の事件を知らされ独自に調査する。自殺した女子高生たちの学校を調べ、教師たちや仲良かった女の子と話すが有力な情報は得られず。しかしその女の子が夜、何かに誘われる。
7→女の子は自殺しそうになるが兄弟が止める。兄弟は女の子たちが慕う女教師を疑い部屋に入り調べると仏壇があった。また犠牲者が出てしまうが、女教師の落とし物から犯人ではないと判明。その後女の子たちの秘密基地で話していると、女教師が現れ女の子を殺そうとする。しかしその女教師も操られていただけで、兄弟は恨みのもとになった人物を追う。実は死んだ生徒たちがツーリング中にひき殺した子犬の飼い主が犯人だった。飼い主はまだ子供で、兄弟は御厨に保護してもらおうと考える。そんな時、その少年と翔子の写真を見掛ける。
8→兄弟は翔子の情報を集め、その過程で翔子の友達の美紀と知り合う。美紀は翔子から兄弟の話を聞かされてたと話し、古代文字で書かれたノートを渡す。すると突然、美紀に憑りついていた謎の刺青男が現れ兄弟を狙う。追い払った後、世界と一つになった翔子と会い、再び美紀を狙った刺青男と戦う。その途中で、自分達が家を燃やした記憶を見せられるが、直人が刺青男を倒す。一方、神谷という人物が兄弟の存在を知覚していた。
9→神谷に霧原兄弟が人類滅亡に関わると言われた女が直也の命を狙うが失敗。兄弟は神谷の存在を知り、会いに行くが、運命だと言われる。しかし直也も人類滅亡の未来を見る。それは一人の科学者によって起こされたバイオハザードだった。兄弟はその科学者倉橋加奈子に会いに行く。
10→加奈子に研究を止めるよう言うが取り合ってもらえず。すると神谷の部下の女が加奈子を襲い、直人が助ける。兄弟は加奈子に人類滅亡の未来を話す。一方神谷は部下に加奈子のことを話していた。加奈子は直人と結婚する夢を見て直人に惚れるが、直人はそれを拒絶する。加奈子は研究を止めず、兄弟は直接研究室に乗り込み研究を止めさせようとする。
11→直人は喉が渇き、加奈子の助手が入れたコーヒーを飲もうとするが毒入りだった。直人は助手を疑うが、直也が助手を操った人間がいると言う。加奈子はそれを見て、研究のデータを消す。だが兄弟が去った後、助手が独断で研究を復活させ、前から想いを寄せていた加奈子を犯そうとする。しかし神谷の部下が現れ助手を殺し、加奈子も殺そうとする。しかし手袋を忘れたことに気が付いた兄弟が現れ、加奈子を救い出す。兄弟は神谷に会い、人類滅亡の未来が消え加奈子が生きていることを伝える。神谷は餞別として兄弟が両親に会える未来を予知するが、直也は神谷が死ぬ未来を見てしまう。家に帰った神谷は男二人組に殺される。兄弟は御厨から連絡を受け、マインドコントロールを使う曽根崎という男を教えられる。
12→御厨と連絡が取れなくなる。街中で変な女に勧誘されるが、断った後その女が自殺。近くにかつて連続自殺を起こした少年昌幸が現れる。何故昌幸がいるのか問い詰めるため追いかけるが、昌幸たちが以前襲ってきた刺青男の顔になり、昌幸は兄弟の抑えていた感情が彼を生んだと話す。その後、直也は昌幸と繋がり彼が何者かに操られていたことが分かり、神谷殺しの時、曽根崎と一緒にいたレインコートの男が現れるがすぐに消える。
13→男を追いかけると曽根崎がおり、兄弟は言われるがまま喫茶店に入る。曽根崎は喫茶店にいる店員や客を使って兄弟に脅しをかける。直也は曽根崎の過去を読み取り、かつて殺人犯の女が言ったアークという組織を知る。曽根崎は街にいる人間を操りお互いを傷つけさせるが、直人の逆鱗に触れ吹っ飛ばされる。逃げる曽根崎たちだったが、直也が御厨の研究所が焼ける映像を見る。
14→研究所に向かう途中、御厨が信用できる人物だ分かった時の出来事を思い出す。研究所は既になくなっており、三人の能力者が研究所を燃やしていた。兄弟は近くの山小屋にいた御厨に会い事情を聞く。研究員たちはかつて岬老人と敵対していた組織の人間に連れ去られ、御厨は監禁されていたが、敵の正体までは知らなかった。御厨は自分を助けろと言うが、山小屋を見張っていた三人の能力者が御厨を置いていけと脅す。
15→兄弟は仕方なく御厨を連れて逃げる。その間に、能力の秘密を聞く。御厨によれば人間は脳の数パーセントしか使っておらず、超能力はその残りからきてると言う。兄弟の前に現れる翔子は能力が高く世界と一体化してしまい、兄弟もそれを望めば一体化すると話す。敵の攻撃が始まる。最初は苦戦する兄弟だったが、直也が岬老人の言葉を読み取り、その場に溜まるエネルギーを使い、敵を倒す。御厨はその後知り合いの警察官錦戸に会い、兄弟にお金を渡し去る。だがその後、直也が突如消える。
16→すぐに直也は戻るが、直人は直也が翔子みたいに消えてしまうのではないかと怯える。消えてから直也は翔子の残したノートが読めるようになり、そこには紀元前10万年前の人類は超能力のことを理解し高度な文明で暮らしていたが、負のエネルギーに飲み込まれ滅びてしまったことが書かれていた。その後、直也は再びいなくなる。直也は翔子と会っており、翔子が観てる世界を体験する。そこで直也は両親の居場所を突き止め、二人で向かう。だが時間軸が変わっていたため、両親は年老いて、兄弟も人助けで死んだことになっていた。するとそこに曽根崎が現れ、兄弟や両親に襲い掛かる。
17→直人は曽根崎の安い挑発に乗りそうになるが直也に止められる。すると曽根崎のマインドコントロールが自分に帰ってきて曽根崎はおかしくなる。一方、とある男が何かから逃げてネットを通じて女性にあることを伝えていた。両親と分かれた後、街を歩いていた兄弟は、画面ジャックが起きた瞬間にある女性と出会う。直也はその女性が何かを握っていると分かりついていく。案内された部屋であるビデオを見る。それはネットに通じていた男だった。男はアークの社員で双海と言い、アークの情報を兄弟に伝えていた。しかし直後双海は苦しみだす。
18→双海は自分がネットを通じて物事が観れる能力者だと明かし、アークの命令で動いていた時翔子と出会い、逆にアークに追われる立場になったと話す。その後、曽根崎と一緒にいたレインコートの男が現れ、兄弟をアークの本社へ案内する。そこで社長の奥原の秘書坂口と話す。だが既存社会を守るため人殺しもするアークとは相いれず、交渉は決裂。帰り道、御厨の時の三人組に再び襲われる。しかし翔子のおかげで砂漠に転送され、直人が力を解放し三人を殺す。その後、翔子本人からもう会えなくなると言われ、双海が残した足跡で、アークのPCに接続する。すると今まで関わってきたことが予知能力者である奥原によって邪魔な者を消すために引き起こされたことと分かり兄弟は憤慨する。その後双海はミサキデマツと言葉を残しネットに消えていく。
19→兄弟は意味が分からず行動が出来ないでいた。一方である男が国外逃亡を図るがアークの刺客にやられる。そんな時直也はその男の幻影を見て正体を知る。その男は都築といいアークの人間だったが裏切り双海と連絡を取っていた。都築は教師で、生徒に天元早紀枝という少女がいたが、都築はその生徒と関係を持ち、早紀枝はいじめにあっていた。しかしアークの狙いは彼女で、直也は双海から早紀枝を守るよう頼まれる。兄弟は早速早紀枝の学校に向かうが、早紀枝が虐めっこと共にプールで自殺を図っていた。
20→兄弟により早紀枝は助けられるが他は全員死んでいた。病院で事情聴取を受けてるとき、都築を廃人にした男が現れ直人の心の中に入り込む。その後、直也が早紀枝と繋がり、彼女の能力が相手を同じ感情にすることだと分かるが、奥原の狙いが読めなかった。兄弟は廃人になった続きに会いに行くが、都築は一瞬自我を取り戻し、三雲と戦うなという。病院を出ると、直人が殺した三人の幻影を見ておかしくなり始める。直也のおかげで正気に戻るが、ビルに三雲の姿を見て、そのビルに乗り込む。ビルで三雲と対峙するが、三雲は直人を執拗に挑発する。
21→三雲は直人を挑発し続けるが、直也のおかげで何とか事なきを得るが、三雲の能力に勝てずにいた。早紀枝の両親が世間の中傷に耐え兼ね早紀枝をアークに売ってしまう。兄弟と早紀枝の妹はそれを止めようとするが、奥原のもとへ連れていかれてしまう。街を歩いていた兄弟だったが、突如タンクローリーがツッコんできて爆発する。直人は三雲の言葉に誘われ能力を使い三雲を攻撃するが、周りに被害が出てしまい、さらに三雲と間違えて直也を攻撃してしまう。実は最初のタンクローリーから全て幻想であり、直人はそのまま深い眠りに落ちてしまい、直也一人になってしまう。
22→直也は落ち込み、双海が早紀枝を助けてくれと頼むが行動できずにいた。しかし直人の心の中にいるという言葉を思い出し、早紀枝に話しかける。早紀枝は奥原に騙され、実家に帰っていたが、そこで三雲が殺した妹の姿を見て能力を発動させ、周囲の人間を昏倒させる。直也は現場へつき、早紀枝を目覚めさせようとするが、三雲につれていかれてしまう。しかし直人が目を覚まし、三雲の幻影に騙されず静かに止めを刺す。一方早紀枝の妹も直也のおかげで命を取り戻し、直人はそれを聞いて早紀枝を目覚めさせようとする。しかし奥原が幻影で現れ、兄弟に忠告する。しかし大いなる意志が見えた奥原は未来を予知し自分が間違ってることが分かり、早紀枝の能力を持って行き死ぬ。目覚めた早紀枝は妹と再会し、兄弟も喜ぶ。
23→平和に暮らしていた兄弟にモスクワにいた御厨が会いに来る。御厨からナジという少女が描いた地図を見せられると、直也は倒れてしまう。直人はナジに会いに行き、その地図に黒く塗りつぶされた場所が疫病や紛争が起きた場所と分かる。するとナジは日本地図を渡すが、静岡県のあたりにマークがしるしてあった。直人は日本へ帰り目覚めた直也と静岡へ行く。そこで地震の研究をする浪川という男と次女の玲奈と出会う。浪川はかつて地震の予報をして外してしまい、町の経済を破綻させた過去があった。しかし浪川は再び大地震の予報をして、長女のひとみの制止を聞かず、予報を出してしまう。気になった直人は浪川と共に、市の妨害を避けて地震について調べる。一方直也はナジの意識から悪意のエネルギーについて教わっていた。
24→浪川の言った通り、地震が起きるが、大きな被害はでなかった。浪川は研究を続けると、本当の地震は後にくることが分かり、その地震は世界全体を巻き込むことが分かる。直人はナジの絵に描いてあったマークと似た場所へ行き、地震を引き起こす悪意のエネルギーを散らす。浪川が予知した当日、浪川はイベントに乗り込み銃で脅し、客を避難させる。すると地震が起き、大きな被害がでる。浪川はひとみを庇い、死ぬが浪川が正しかったことは証明された。直人が散らしたおかげで、少しの被害で済み、玲奈は父親の研究が正しかったことを証明するため、研究を続けると言い、直也もそれを応援する。直也はモスクワでナジが描いた楽しい絵のビジョンを受け取り、直人に話す。