栞織 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
TV本編を知らなくても楽しめた
TV版はAOを最初だけ見て断念した口です。
今回劇場で拝見しましたが、冒頭だけではなく、全編新作で、懸念されていたような「ターミネーター」のマネごとではなく、ラストはクライシスものとして出色のSF作品でした。ネタバレになりますが、ラストは巨大宇宙船の落下事故になっていて、地表に激突して大打撃を与えられるのを阻止するというあらすじになっています。そこに至るまで、丁寧にロードムービー風の展開になっていて、私は見たことがないのですが、少女とスナイパーが旅をする有名な洋画あたりがヒントになっていたのではと思います。旅をする場所がドイツ国内というのも、似た感じでした。しかし作画や演出がとても丁寧で、見ごたえが非常にありましたし、メカ作画も素晴らしかったと思います。
しかしながら私はTV版やこれ以前の1や2の映画版を見ていなかったので、細かい設定はよくわからなかったです。しかしそれでも漠然とした事はわかりましたので、ラストでは感動しました。今までヒロインのエウレカが犯した罪の償いのような話で、少女との逃避行がその贖罪にも見えるという展開でした。従ってラスト場面で、エウレカがかつての恋人レントンと再会できたのは、本当にうれしかったです。美しい作画と適格なBGMで描かれた物語は、大人の鑑賞にも耐えるものだったと思います。