でこぽん さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
怪獣を倒すということの意味
この物語に登場する怪獣は、人の心が生み出したもの
「こんな世界なんて壊れてしまえばいい!」 そんな思いの人たちがいる場所に怪獣は現れます。
そしてその怪獣を倒すのがダイナゼノン
でも、ダイナゼノンの操縦者たちは、皆、怪獣を生み出す心を持っています。
麻中 蓬(あさなか よもぎ)は、高校生。
蓬の家は母子家庭です。母が恋人と親しくしているため、家が自分の居場所でないような気がします。
南 夢芽(みなみ ゆめ)は蓬のクラスメート。
皆からは「嘘つき」と言われており、クラスで浮いた存在です。
自宅でも両親が不仲なので、彼女が心安らげる場所は、どこにもありません。
山中 暦(やまなか こよみ)は、無職でニートの男性。
彼はやりたいことが何も見いだせていません。無気力な人間です。
無気力な者を雇う会社などどこにもないことを、彼はわかっていません。
だから彼は「こんな世の中は無くなってしまえばいいのに」と常に思っています。
飛鳥川 ちせ(あすかがわ ちせ)は中学生の女の子。
優れた絵の才能を持っているけど、人と交わるのが苦手なため、毎日暦の住むアパートに入り浸り、学校には行ってません。
彼女にとっての世の中は暦の部屋だけです。それ以外はいらないのです。
怪獣は、彼ら彼女らの心がつくっているのかもしれません。
そして怪獣を倒すということは、世の中を好きになるように努力しようと頑張る心を育てること。
自分自身の心の殻を破り、外に出ようと頑張ることを意味しているような気がします。
私達も心の中の怪獣を倒しましょう。