神谷 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
途中で終わったのがもったいないが面白い
BTOOM レビュー
まず漫画版は読んで無いです。
小説家になろうというサイトで小説を書いてます。作品を書くためにレビューを書く練習をしています。雑感のため当てにしないでください
・感想
まずBTOOMを見て思ったのが、今の流行であるゲームをピンポイントで抑えた作品だと思いました。主人公がゲーマーで引きこもりということから対象年齢は20代であり、オタク向けということがわかる。
アニメDVDを観ればあまり売れてなく、二期は制作されないという事があるが、個人的にはこの漫画は面白かった。
まずネット上で嫁を作るという行為は、最近のゲームやSNSで一部では流行っており、側からみればおかしな事であるが、その特異的な文化を抑えたのは良かったと思う。
https://www.fnn.jp/articles/-/255304
インターネット恋愛の統計データ
記事でも書かれているが四人に一人の割合で、インターネット恋愛をしている。
他の嫁を描いた作品では、「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った」などがあり、ネットゲームの中で出会う様子が描かれている。
これの面白いところは、主人公(若者)が様々なプロフェッショナルを倒してしまうというところである。ゲーマー(つまりオタクの投影先)が様々な職業の人間を倒すことによってカタルシスを感じることができる。
つまりこの構造上の特性が、オタク向け作品の面白いところなのである。
もちろん現代の研究ではゲームは軍事的に役に立たないと言われているが、矛盾点があっても頭脳戦でリアリティを出しているのだ。
筋力が弱くても、どこに仕掛けることで爆発するトラップなど、様々な伏線で、軍人にも医者にも、頭を使えば勝てるゲームと読者に思わせている。
様々な職業を見せることで、ワクワク感を引き立て、それを表現しているのだ。
無論、それには共感できることが必要だから設定はゲーマーである必要であったのだろう。これが一流の高校を出ている人間なら、客層はあまり感情移入できなかっただろう。
そして危機感を引き立てるために、彼女をゲームに参加させている。一口に、危機的な状況と言っても、自分が死ぬかもしれないという状況だけでは危機感は引き立たない。そのため、綺麗なものは壊れるかもしれないという危機感を表現するために、彼女を使ってそれをアピールしたのだ。
彼女も死ぬかもしれないということであれば、事前にラブシーンを見せておけば、主人公が死ぬよりももっと怖いかもしれない。
また、事前にラブシーンを見せることによってこの恋は叶うのだろうかと思わせておいて、敵を倒すことによって恋は叶うかもしれないというカタルシスを与える。要するに達成感を与えているのだ。
またオタクの敵はリア充であることから、最後に登場する織田というのは、オタクを象徴した人物である。 {netabare} もちろん差別はしないが、自分の好きな女を奪ってしまうという展開で、悪役っぷりを引き立てている。 {/netabare}
という風に嫁や彼女を出して、共感することを出して、読者の興味を引き立てている。もちろん主人公はオタクの理想像なので、金髪というギャルっぽさを含んでいる。
だが、この作品は名作でなく、一部の層にだけしか受けなかったのが残念で仕方ない。
やはり、見ていて多かったのだが、坂本の声が合わなかったということや途中で終わっているなどの理由だった。
是非とも、またアニメ化して欲しい。