nyaro さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
破れ鍋に綴じ蓋?バカップル?抜群に面白い成長ストーリーでした。
ストーリーとして抜群に面白いです。真一が指揮者になるという目標が幹となってそのプロセスが丁寧に描かれていました。それを支えるそれぞれのキャラの個性も丁寧に描かれていました。
なんといっても汚ギャル…とは違いますね。片付けられない女でしょうか。1話のインパクトはちょっと少女ヒロインとしては類例がないかもしれません。
テーマとして、真一の成長ですね。のだめ、峰のような個性との出会いと、シュトレーゼマンという超一流の指揮者の指導により、真一は人間的にもピアノの演奏者としても指揮者としても成長してゆきます。これをきっかけに様々な一流の人と出会うことで、目標に近づくというストーリーでした。
あとは天真爛漫なのだめに音楽的にも内面的にも救われた面が大きいでしょう。
のだめ側の成長は目標がもてたことでしょうね。初めは漠然と楽しく引いてればいい、幼稚園の先生になれればいい、だったのが、真一のピアノの素晴らしさに感動し、更なる高みを目指すようになりました。コンクールのために嫌いな曲を弾くという経験をすることで一段成長したのでしょう。金という欲望はありましたけど、留学したいというモチベーションですからね。
真一、のだめは、普通に考えれば恋愛感情なんでしょうし、ほとんど半同棲でしたけどね。傍からみればバカップルですけど。まあ、どう考えてもこの段階ではやってないですよね。初めはのだめの一方的な憧れでしたが、最後は真一の方が真剣に見えました。
ただ、真一は愛情を認めず、動揺したり落ち込んだりするとのだめに精神的に頼る感じでしょうか。この辺りは作者が女性ですので微妙に理解できないところがありました。依存といえば依存な気がします。のだめが「女だめんず」みたいな感じでしょうか。
また、のだめ側も子供の恋愛なので、本来別れるカップルのパタンですけどどうなんでしょう。どちらかといえば「破れ鍋に綴じ蓋」的にうまく言っちゃう気がしますね。
演奏の楽器と手のCGがちょっとしょぼい感じだったのと、引き絵が止め絵だったですね。難しいのでしょうけどちょっと安っぽかったですね。
「解説者」をモブとして配置していかに演奏がすごいのかをセリフで語っていました。マンガならいいですけど、アニメですからね。ちょっとセリフがうるさい場面がありました。
ただ、のだめの売りはこの演奏中のモノローグですからね。仕方ないかもしれません。
総評では、ストーリーの出来もいいし素直に言って面白いです。音楽も楽しかったです。キャラの個性にそれぞれ意味もありましたし、音楽大学、そして天才性と成長、個性などのテーマも明確で、2クールですが最後まで興味深く見られました。