「見える子ちゃん(TVアニメ動画)」

総合得点
73.8
感想・評価
385
棚に入れた
1244
ランキング
979
★★★★☆ 3.6 (385)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.4
キャラ
3.6

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

メタに関して一本の映画を見て思ったこと

30分の尺を持て余してるのか知らんけど色んな意味で露骨な描写が多いから冗長で退屈、そして結局よく分からない
ジャンルとしてはホラーというより、見える子ちゃんが見えない見えないって言って色々な対処をするギャグアニメなの?早めにこの作品の楽しみ方を知らないと早々に切りそう (10/29)

結局2話を見ることなく自然消滅
調べると、15分で良いという意見が確かに多く何故30分なのか疑問だったけれど、後々ストーリー展開になってくらしい
正直1話目の掴みがギャグで後々ストーリー展開って言われても…って感じがするし、現実の定石を無視してメタを利用した"空気を察知して笑う系"は好きじゃないからもう切る

{netabare} 空気を察知して笑う系とは、バラエティ番組でよくある、"新人が大御所の擦られまくったネタを弄り怒られる"みたいな、大御所と新人の関係を視聴者は知って、尚且つその大御所の弄られるネタまでもを知ってなきゃ楽しめない、初見で見ても???となるお笑いのこと
と勝手にカテゴライズしている。説明するの難しいけれど大体こんな感じ {/netabare}

11/30 加筆修正
メタを利用したのが好きじゃないと言ったけれど、上手な説明のための言語化が難しく、ここ数日悩んだけれど、ある一本の映画を見た後に、この悩みが晴れたので加筆したいと思った

観た映画はアカデミー賞脚本賞受賞の『ゲット・アウト』という作品

以下 作品のネタバレも含んだまとめ
もし観るなら、予告もポスターもあらすじも、とにかく何も見てない状態での視聴がオススメ

{netabare}
『チェンソーマン』の表紙カバーで藤本タツキ先生がオススメしてた作品でもある本作は、白人家族の一人娘が黒人の彼氏を実家に連れていき、そこで会った黒人の召使いや、その家族の友人らに次第に不信感を持っていくという物語で、新しいサイコスリラーとして、今までの"黒人題材の作品"より一線を画す作品となっている

そんな、"黒人題材の作品"に先入観を持って見た人を騙す、意外性、一種のこれまた"メタ的な要素"がこの作品にもある。それは、黒人の身体やその能力が白人にとっての需要になっているという設定
つまり、この意外性を生み出しているのが、視聴者が持っている先入観であり、これを利用したのが本作であるということ

同じメタを利用した『見える子ちゃん』と『ゲット・アウト』ハッキリと比べる訳ではなく、なんで同じメタでも…という視点から、上手く言語化出来ていなかった「メタ利用」の個人的な見解を話したいと思う

まず、『見える子ちゃん』は一話の最初から、普通は見えている事を怖がるのに怖がらないという設定で話が進んでいく。これが一発ネタなら面白い!となったかもしれないけれど、ウケた同じネタをやっても面白くないのと同じように、何度も繰り返すと、このフィクション世界に"作者の意図"や"メタを利用した笑いを作ろうとしている"という思惑が透けて、笑えなくなってしまう
いくら面白いメタ発言であっても、全てがメタ発言のコントと、普通のボケがいくつもあるコントだったら前者の方が面白いに決まっているように、メタ発言はあくまで、"笑いのジャンルの一つ"でしか無いということを意識するのが重要

映画『デッドプール』が例として分かりやすく、作中に多くメタ発言は使用されているけれど、全てがメタ発言ではなく、普通の面白いボケも用意されているから、視聴者は飽きなくなっている
とは言っても、やっぱりメタと透けたメタは自分はあまり好きではない

じゃあ理想のメタとはどういうことなのかと言うと、映画『ゲット・アウト』は伏線を張りつつ途中までこのメタを一切明かさず、ラストの展開で、"黒人の能力に需要がある"ということを明かすという構成になっており、見終わって考察した時に初めて「これはメタだった」と分かるのが一番良いと思っている
{/netabare}

以下は映画を見ていない人でも多分大丈夫なまとめ。2つ目のパラグラフは読まなくてもいいです

どうしても見ている最中にメタだと気付くと"現実世界の介入"を意識せざるを得ず、なんとなく冷めてしまう自分は、意識させないメタが一番好きということが言いたかった事で、「雰囲気を察して笑うネタ」も、これと大体同じで、テレビの中のタレントという視聴者からすれば"フィクション"の様な人物が、視聴者がその前提を知っていなければ笑えないという"視聴者の認識を意識した笑い"をしていると、現実の介入が意識され冷めてしまうということ

さいごに
解決したかと思って、意気揚々と綴っていると、もっと上手く表現出来るんじゃないかと、自分の言語化能力に呆れてくるものなので、長くなったしそろそろ終わりたいと思う
まぁ、メタ発言って賛否あるし、賛の人からすれば意味がわからないことこの上ないし、否の人の中でも色々な考え方があって、これを全く理解出来ない人もいることだろうけれど、"否"の自分がなんで否定的なのかを考えた結果、このような文章が出来ました。自分の中ではある程度スッキリした気持ち
ありがとうございました

投稿 : 2021/11/30
閲覧 : 260
サンキュー:

8

見える子ちゃんのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
見える子ちゃんのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

ハニワピンコが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ