御宅忍者 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
loundraw氏が手掛ける初監督作品
「君の膵臓をたべたい」の挿絵、「月がきれい」のキャラクター原案など、さまざまなアニメーション制作に携わってきたイラストレーターloundraw氏による初監督作品です。
"死"を意識している登場人物3人が紡ぐ今作ですが、やはり短編映画なので、1人1人の死に対する葛藤や心情が中途半端(描ききれてない)と感じる部分はあります。なので、主人公の杉崎とヒロイン綾音の2人だけの物語でもよかった気がする。ですが、"死"という1番遠くて、1番近いものという距離感としては、あの描き方が正解だったかもしれない。"生"を実感するために"死"を意識する10代の描き方としてはあれでよかったのかも。
目のカットや口の動きがセリフと多少のズレがあったりなど、作画コストはおそらく低めなのかなと感じました。(イラストレーターによる制作会社だから作画の起こし方が違うのかな。)ですが、loundraw監督のイラストを極限まで描こうと感じられるような風景描写、色彩などは美しかったです。
ストーリーよりも、劇伴と演出で引き込むといったものでした。観賞後の帰路がいつもとは違う感じがした身としては、loundraw監督の伝えたかったものが自分に届いているんだなと感じました。