「100万の命の上に俺は立っている 第2シーズン(TVアニメ動画)」

総合得点
65.5
感想・評価
180
棚に入れた
629
ランキング
3310
★★★★☆ 3.1 (180)
物語
3.2
作画
2.9
声優
3.3
音楽
3.1
キャラ
3.1

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

異色さは相変わらずだが

 原作は未読。
 2期ものということで、クエストをクリアしていく形式は1期と同じだが、1期の終盤に現れた
ファティナに続いて、敵役に相当するドラゴンビショップの登場など、ストーリーの内容自体は
次第に複雑さを加え出してきている。

 クエストを重ねるごとに勇者のメンバーが増えていくという図式も1期と同じ。
 こういうパーティーメンバーが増える展開は新メンバーに対する興味が沸いたり、
パーティー内の人間関係にどういった変化が生じるのか?、といった興味が大なり小なり
生じたりするのだが、本作に関してはいずれもそれが感じられず。
 その理由が勇者パーティーの関係性が希薄なことで、これは1期の頃からそう。
 主人公の四谷 友助がその性格や過去の体験から淡々としているのは分かるが、他のメンツに
関してはクエストをこなしていくことで関係性が深まりそうなものなんだけど。
 鳥井 啓太が新堂 衣宇が好みだったり、箱崎 紅末が四谷に特別な感情が生じたりなど、
感情自体は希薄でないようだが、それが表立った行動には出てこないのがなんとも。

 希薄な関係性は勇者と異世界人との関係にも見られるもので、異世界人側はそれなりに感情の
発露があったりするが、勇者側が淡々とした印象。
 勇者が異世界人に対して、「所詮は一期一会的な関係」と考えての態度という、意図的な
演出なら、それはそれで凄いと思ったりもするが、そこまで考えていないような。

 また、ある事象に対するキャラの行動なども不自然さを感じることが多々。
 これは勇者、異世界人問わずで、そのためにキャラがストーリーに動かされてる感が強い。
 これに加えて、前述の希薄な人間関係もあって、とにかくキャラに人間らしさが感じられない。

 クエストの内容は前期の4周目から世の中のやりきれない部分を感じさせるがあったが、
本作ではそれが顕著になってきた感じ。
 特に友助は1期の殺人に続いて、きつい体験をすることが多く、人間嫌いの友助が次第に
変わっていく話になるかと思っていたが、本作でも明確な変化はなし。
 逆にゲームマスターが人間を滅ぼすキーパーソンとして、友助をドライモンスターのような
存在にしようとして過酷な体験をさせているというのもあるのかも。

 悪いことばかり書いてしまったが、異世界転送ものとしては異色感の強い設定や展開、
あっさり死ぬゲストキャラや、四谷とカハベルに代表される勇者と異世界人の時の流れの
違いなど、無常観漂う作風などは個人的には結構好きだったりするが。

2021/11/08
2022/10/23 加筆・修正

投稿 : 2022/10/23
閲覧 : 233
サンキュー:

2

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